子どものスキンケア基本のキ

[第1回]汚れを落として”保湿する”が子どものスキンケアの基本

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ふっくらとやわらかく、みずみずしくてキメこまかい、子どもの肌は完璧、理想の肌?いいえ、大人よりずっと乾燥しやすくて傷つきやすいんです。だから毎日のスキンケアが大事。皮膚科医・難波純英先生 に聞きました!

皮膚の薄い膜が壊れると、ばい菌が…

ぷにゅぷにゅの赤ちゃん肌を取り戻したい! 女性ならだれもがそう思うけれど、子どもの肌というのは、じつはとっても乾燥しやすく、傷つきやすくてデリケートなんです。

というのも、肌の表面にある表皮が、赤ちゃんには大人の半分ほどの厚さしかないからです。新生児でわずか1.2ミリ。
とても薄いんです。表皮のいちばん上には、角層というセロファンのような膜があるのですが、これもまたすごく薄い。

角層は、体内の水分を外に逃さないようにしたり、外からの汚れやばい菌が体内に入らないようにする重要な役目を果たしています。
でも、赤ちゃんの薄い薄い角層は、本当にちょっとしたことで傷ついてしまう。
すると、傷口から水分が蒸発して肌が乾燥し始めます。表面がカサカサしてくると、外の刺激も受けやすくなる。ばい菌なども侵入しやすくなるのです。

もちろん、体には免疫機能があるので、ばい菌が入ってきたら、炎症を起こして治そうとします。
ところが、炎症が起こるとかゆみが起こる。子どもは、かゆいのを我慢できませんから、掻いてさらに傷つけて炎症が悪化、さらに掻きこわす…という悪循環に。

皮膚が入れ替わるのには、1〜2カ月かかります。その間、掻いてばかりいると、皮膚が休まる時間がなく、炎症はなかなか治まりません。
だから、とくにかゆみを我慢できない子どものうちは、塗り薬などの外用薬だけでなく、必要に応じて飲み薬を併用することで、悪循環を止める必要があるのです。

毛穴から出てくる皮脂にも、皮膚を保護する役割があります。皮脂の分泌は、新生児期にとても多く、生後2〜3カ月くらいまで続きますが、それを過ぎると今度は減っていきます。
そして増加しはじめるのは、ようやく思春期のころ。性ホルモンによって分泌が盛んになるのです。つまり思春期を迎えるまでの子どもは、皮膚が薄いうえに皮脂が少ない。それが子どもの肌が乾燥している原因なのです。

汚れを落として、保湿する、が基本

そんなかよわい子どもの肌を守るためには、大人以上に毎日のスキンケアが大事。基本は「汚れを落とすこと」「保湿をすること」です。汗やほこり、うんち、おしっこ、食べ物……など、皮膚炎を起こす原因を、取り除くことです。

そして汚れを取ったあとは、肌が乾燥しないよう、保湿します。大人が顔を洗ったら化粧水で保湿して、クリームを塗るのと同じように。保湿することで皮膚に膜を作り、表面の薄いセロファンのような「角層」を守ることが、スキンケアの基本なのです。

でも、昔の子どもはスキンケアなんてしなかった…。過保護にすることでかえって肌を弱くするのでは…? そんな気持ちもあるでしょう。

しかし、皮膚の構造や角質の役割、バリア機能などについて、昔は今ほどわかっていませんでした。また、昔はなかった冷暖房が、どこの家にも完備され、住宅そのものの気密性も高くなったりして、生活環境自体が乾燥しがちになっています。

毎日お風呂に入るようになり、石けんの洗浄力も高くなり、ナイロン素材のタオルが出てきて…。昔とは肌をとりまく環境が変わってきました。保湿が重要視される時代になってきたのです。

うるうるぴちぴちの肌を守るために、アトピーや湿疹にしないために、またなっても悪化させないために、さあ、正しいスキンケアを実践! 次回から具体的にお話します。

公開日:2014/01/05