ママニティ大百科
ママニティ性白書
女性の悩みの第1位は「痛い」
ア：私は職業柄、セックスの相談をたくさん受けるけど、一番多いのは「痛い」って悩み。十分に濡れてないのに、ペニスを入れてズンズン突かれたら、そりゃ痛いよ。泣くほど痛い。それでも彼氏には言えない子が多い。
ソ：性交痛ね。私の患者さんの悩みもそれがダントツ。痛みが我慢できず、セックスレスになっていくパターンが多い。これも、ＡＶの弊害だと思うわ。
ア：男性向けのセックス本には「服も下着も全部脱いでからしよう」なんて書いてある。本当は触りながら少しずつ服を脱いでいって、性器を触る時は下着の上から触って、濡れてから脱がすのが正解なのに。
ミ：触り方もソフトタッチでね。クリトリスを触る時は、パソコンのマウスのトラックボールを回すくらいの力でちょうどいい。
ア：それを知らない男性がほんと〜〜に多い！私は男性向けのコラムに「クリトリスをぐいぐい触られるのは、鼻毛を引っこ抜かれるくらい痛い」とよく書いてる。
ソ：ＡＶだと映像的に派手にしなきゃいけないから、オーバーにぐいぐい触る。現実はそれだと女性は痛いし、濡れない。それなのに男性は勘違いして「お前、あんまり濡れへんな」なんて言う。
ア：その一言で「自分の体は異常なのか？」と傷つく女性も多い。経験の少ない女性は特にね。
ソ：痛い時はちゃんと伝えないと、セックスは永遠によくならない。「もっとこうして」と注文していいのに…そんなこと言うと彼氏に悪いとか、はしたないとか思うのかな？
ア：言い方を工夫すればいいのよ。「痛い」じゃなく「私は敏感だから、優しくして」とか。男は「敏感」って言葉に「ひゃっほう！俺の彼女は感度良好」と喜ぶから（笑） 「それはイマイチ」じゃなく「さっきのがよかった」「こうされるのが好き」とかね。言い方を工夫すれば、男性はむしろ喜ぶ。
ソ：女性は言葉で伝えられない人が多いよね。
ア：でも言葉で言わないと、伝わらないよ。痛そうな表情したり、体をのけぞらしても、「感じてる」と勘違いされるから。私が世の女性に言いたいのは「一回言ってしまえば、楽になる」ってこと。 始めの一回さえ勇気を出して言えば、その後は普通に言えるようになる。始めの一歩を踏み出してほしい。
ソ：心の処女膜を破らないとね。その先にはすごくいい世界が待ってるから。でも心が解放されずにいると、いくら前戯されても濡れにくい。
ア：「また痛いことされる」って恐怖心があると濡れない。女性はメンタルとの関係が深いから。男性と違って、単純な物理的刺激では興奮しない。「セックスは気持ちのいいものなんだ」って期待感がないとね。
ソ：そのために、ローションを使うのもアリだと思う。それで「セックスって気持ちいんだ」と経験してみたらどうかな。
ア：女友達が、誰とセックスしても痛いって悩んでたのよ。それで私がタンポン型の中に挿入するローションを勧めたら、「セックスってすばらしい！！」に１８０度変わってたよ（笑）。これはローションで一気に悩みが解決した例。
ソ：自分の性器に異常があるから、性交痛があると思い込んでいる人も意外に多い。「先生、手術して」なんて言われるけど、診察をすると正常なんですよ。こういう人にもローションを勧めてます。薬局でも簡単に買えるから、試して欲しいわ。
ア：私はローション大使と呼ばれるぐらい、友人にプレゼントしまくってる。出産祝いはローションと決めてるから（笑） 出産後ってなかなかセックスする余裕がないから、「アルテイシアにもらったんだけど、試してみる？」っていいキッカケになるらしいよ。
ソ：特に産後は濡れにくくなるから、出産祝いにいいかもね。「どうにか濡らさなければ」とがんばらなくていいから、気も楽だし。彼も自分もヌルヌルで気持ちいいしね。
ア：友達に二人目の子供を抱きながら「この子がいるのは、あのローションのお陰」と言われたこともあるよ（笑）
ソ：それは善行を積んだね（笑）
ア：出産後にプレゼントをくれる病院もあるでしょ？アロマグッズとか。あれ、ローションにすりゃいいのに。そしたらリピーター獲得にも繋がるし。
ソ：これで二人目作りに励んでくださいって？（笑） まあ女性は「濡れにくい」と言いにくければ、「気持ちよくさせてあげる」と彼に言って、ペニスにたっぷりローションを塗って、手で愛撫してあげるといいね。
ア：体のマッサージにも使えるローションもあるし、マッサージからセックスに雪崩れこむのもいいかも。ただ、ローションの品質には気をつけてほしい。私は海外の粗悪なやつを使ったら、猛烈に股がかゆくなって、セックスどころじゃなかったわ。
ソ：それは悲劇だ……。
ア：「かいかいかい！」と彼氏とふたりで大騒ぎ。「日本のローションは世界一ィィッ！」と思ったわ。あといきなりセックスで使うのに抵抗のある人は、ひとりＨで試してみるといいかも。
――性交痛の特効薬・ローションから、話はひとりＨに進みます。
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