病院での治療&よく処方される薬

急な発熱など、インフルエンザの感染が疑われた場合、病院ではまず専用キットで感染の有無を確認します。細長い綿棒で鼻や喉の粘膜を調べる検査で、5~15分ほどで結果が出ます。(明らかにインフルエンザと判断できる場合は、検査せずに治療します)

感染が確認された場合、「タミフル」や「リレンザ」などの抗インフルエンザ薬が処方されることがあります。これらの薬を服用すると、高熱が平均1.5日短くなり、合併症の予防にも効果があります。

「タミフル」は、大人にはカプセルタイプを、幼い子どもにはドライシロップタイプを処方します。10歳以上の未成年の子どもには、原則処方しません。

「リレンザ」は吸入薬なので、上手に吸い込める6歳以上の子どもに処方されることが多いでしょう。

また、新しい抗インフルエンザ薬として、2009年1月には「ラピアクタ」が、2010年10月には「イナビル」が発売されました。タミフルやリレンザは1日2回、5日間投与しなければならないところ、ラピアクタは1回の点滴で、イナビルは1~2回の吸引だけで効果があるとされています。

症状に合わせて、熱を下げる鎮痛解熱剤や咳止め、鼻水止めなども処方されることがあります。また、肺炎・中耳炎など二次感染の予防のために抗生物質が処方されることもあります。

(2012年11月から掲載、2013年11月改訂)