授乳中にインフルエンザに感染したら?

授乳中のママがインフルエンザに感染した場合、心配なのは「母乳育児が続けられるのか」ということでしょう。

インフルエンザウイルスが母乳を通じて赤ちゃんに感染することはないとされています。ただし、授乳中は赤ちゃんとの距離が近くなるため、接触感染や飛沫感染の可能性が高いので、その点は注意しなければいけません。以下の条件をクリアすれば、感染の可能性は低いので、授乳は可能と言われています。

条件

・抗インフルエンザ薬を2日間以上服用している
・熱が下がって平熱となっている
・咳や鼻水がほとんどない

この条件をクリアできない場合には直接の授乳は避け、搾乳したものを哺乳瓶でパパや他の人から飲ませてあげてください。搾乳は母乳分泌の維持や乳腺炎の予防にも有効です。

直接授乳をしなければならない場合は、できればシャワーを浴びて、清潔な服に着替えてからマスクを着用して授乳しましょう。

病院から処方されるタミフルやリレンザなどの抗インフルエンザ薬には、授乳中の服用は避けるように明記されています。しかし実際には「母乳に移行する薬の成分はごく微量で、1歳未満への投与量には満たない」という欧米のデータをもとに、授乳中も服用を勧める医療機関が増えています。

処方の判断は病院により見解が違うので、受診する際は授乳中であることを医師に伝え、相談しましょう。

(2012年11月から掲載、2013年11月改訂)