基礎体温法
避妊成功率は低いけど、自分の体のリズムを知って、将来の妊娠や健康管理に役立てられる!
避妊のしくみ
排卵とともにホルモン分泌が変化し、その影響で基礎体温が変化する。基礎体温の記録を元に、自分の排卵リズムを把握し、予測していくことで、妊娠しやすい日のsexを回避することができる。
避妊成功率
1年間にこの避妊方法を行った100人のうち、75人が避妊に成功する。理想的な使用法のもとでは、91~99人が避妊に成功する。
メリット
- 薬や器具を使わないので安全
- 婦人体温計の購入費以外、お金がかからない
- 自分の体のリズムを知ることができる
デメリット
- 月経周期が不順の人は、基礎体温をつけ続けても排卵日を予測しづらい
- 病気や体調などによって体温が変わるので、グラフから排卵日が読み取れないことがある
- 排卵日を予測することはできても100%正確なものではないので、基礎体温法だけでの避妊はできない
- 禁欲が必要
- 毎日、決まった時間に体温を測るのがわずらわしい
- 基礎体温による避妊だけでは、性感染症が防げない
コスト
婦人体温計購入費(1,000円~3,000円くらいから各種)
基礎体温法のやり方
手順1
寝る前に、婦人体温計を枕元に準備。婦人体温計は少数第2位まで計測できる体温計で、薬局で購入できる。
手順2
朝、目が覚めてから起き上がる前に、体温計を口に入れ、舌の裏のつけ根あたりに体温計をあてて計測する。できるだけ、毎日同じ時刻に測る。
手順3
測り終わったら、基礎体温表に温度を記録する。表は婦人体温計についているものを、何枚かコピーしておくと便利。
手順4
月経や体調、セックスの有無などについても書き込む。
ポイント
ホルモンの分泌が正常であれば、通常、グラフは体温の低い「低温期」と、体温の高い「高温期」の2層に分かれます。低温期と高温期の境目に、体温がガクンと落ちてから、高温期に移行するまでの間に、排卵が起きていると考えます。
3ヵ月間ほどグラフをつけたら、自分の月経周期(前の月経開始日から次の月経開始日まで何日かかっているか)を確認します。月経周期が把握できたら、次の排卵日がある程度、予測できるようになります。
最も妊娠しやすいのは、排卵日の3日前から排卵日翌日ですが、排卵の前後4日間は妊娠する可能性があります。この間も避妊具を使えばsexできますが、避妊具が外れたりして失敗する可能性もあるので、確実に避妊したいのであれば禁欲がベター。
また、低温期はいつ排卵が起こるか分かりません。より厳密に避妊をするためには、低温期は禁欲し、少なくとも高温期が3日続いたことを確認してから、性交渉をもつようにしましょう。
(2011年10月から掲載)