産後はストレスの大嵐状態!
妊娠・出産というプロセスは、女性の体と心にたいへん大きなストレスを与えます。
1つは、ホルモンバランスによるストレスです。妊娠出産は、ホルモンのバランスが妊娠前とは、大きく変わります。いわば、“大嵐”の状態です。大嵐がくれば、強風に吹かれて体がよろけたり、転んだり、飛ばされてケガをしたり…といったことがあるでしょう。
それと同じで、“ホルモンの大嵐”によって、強い疲労感を感じたり、イライラしたり、元気がなくなったり、落ち込んだり…といった不調が現れても、なんら不思議ではありません。
また、産後は家庭に小さな赤ちゃんが増えて環境が変わり、その赤ちゃんのお世話をするという、これまでと違う生活をすることへの物理的なストレスも加わります。さらに小さな赤ちゃんを守るために神経質にもなるでしょうし、母親としての義務と重い責任を感じたりといった心理的な圧迫も受けるでしょう。
こうしたさまざまなストレスが、出産という大仕事を終えて疲れきっているママに、容赦なくのしかかってくるわけです。「つらい、苦しい」、こう思って当然ですし、思っていいのです。
つらくなるのは、むしろ当たり前のことで、自分が弱いからとか、がんばりが足りないから、などという話ではありません。このことを、まずはみなさんに、そしてまわりの方々にも、よく知っていただきたいのです。
(2011年11月から掲載)