月経周期25~38日は正常範囲

月の満ち欠けのようなサイクルでやってくる月経。平均的な月経周期は28日といわれますが、これは個人差が大きく、25日~38日以内であれば正常です。95%の女性は、この範囲内におさまります。

まずは、自分の月経周期をかぞえてみましょう。月経周期とは、月経開始日から次の月経がはじまる前日までの期間をいいます。たとえば、「1月1日に月経がはじまり、次の月経が1月28日に来た」場合、1月1日を1日目とカウントして1月27日までを数えますから、27日周期です。

月経周期が25~38日の範囲からはずれている場合は、なんらかのトラブルの可能性があります。産婦人科を受診して原因を調べてもらいましょう。できれば3ヵ月分、無理なら1~2ヵ月分の基礎体温を記録してグラフにしたものを持参すると、検査・治療の参考になります。

月経周期が正常でない場合は、次のようなトラブルが考えられます。

月経周期が24日以内

「頻発月経(ひんぱつげっけい)」といいます。

大きくわけて二つの原因が考えられます。ひとつは、一見ふつうの月経がきているように見えるけれど、みせかけの出血で、実は無排卵というケース。

もうひとつは、黄体機能不全です。排卵後に卵胞から分泌される「黄体ホルモン」がじゅうぶんでないために、排卵してから次の月経がはじまるまでの期間が10日以内と短くなり、子宮内膜がうまく育たない状態です。

月経周期が39日以上

「稀発月経(きはつげっけい)」といいます。

無排卵、または「遅延排卵」の可能性があります。「遅延排卵」とは、月経がはじまってから排卵するまでの期間がふつうより長い状態をいいます。遅延排卵でも妊娠できる人もいますが、卵子の質に影響するため、月経が正常な人に比べて妊娠率は低くなります。

90日以上月経がこない

「無月経(むげっけい)」と呼びます。「視床下部~下垂体~卵巣~子宮」のどこかに問題があります。

婦人科系の疾患のほか、たとえば、精神的なストレスや無理なダイエットで視床下部がダメージを受けていることなども考えられます。また、産婦人科系以外の疾患や特定のくすりの服用が影響していることもあります。

(2011年2月から掲載)