上手なほめ方
親にほめられることは、子どもにとって心の栄養剤。上手にほめてあげると、子どものやる気と能力が伸びて、親にも子にも心地いいしつけができますよ!
気持ちを親子で共感する
「ママ、見てて」と子どもに言われても、うわの空で「よくできたね」なんて適当な返事をしていませんか?子どもはそんな親の雰囲気を敏感に察知しますよ。
「できてうれしい」「よかった!」という子ども気持ちをしっかり受け止めて、一緒に喜んであげてくださいね!「できた!」という気持ちを受け止めることが、子どもの自信につながります。
また「子どもが成長したな」と感じた時や、「ステキだな」と思えるような子どもの言葉には、「すごいね」「ママもうれしいよ」と、親から働きかけて、一緒に喜ぶ姿勢も大切。子どもが素直な気持ちを表すように、ママも率直に気持ちを伝えてあげましょう。
大人の評価や親の好みでほめない
お片づけができたり、残さず食べた時に「いい子だね」とほめることがありますが、実はこれ、あまりよくないほめ方なんです。
「いい子」という言葉には大人の価値観での評価が入っていて、<できない子=悪い子>という図式ができてしまいます。「いい子・悪い子」という評価がプレッシャーになり、子どもは親の期待に添うようにがんばりますが、そこに子どもの主体性はありません。
これがエスカレートすると、子どもは親のいる前では「いい子」でいようと思いますが、親がいなければ言うことを聞かなくなってしまいます。これでは本当の意味のしつけではなくなってしまいますね。
「いい子」「悪い子」と大人の評価で決めたりせず、「上手にできたね」と子どもの行為をほめるようにしましょう。
ほめるよりも、応援する
子どもが何かにチャレンジしている時などは、「きっとうまくいくよ」「がんばって、応援しているからね」と応援してあげると、子どもは心からうれしくなります。
特に、自我がしっかり確立されている3歳以降の子には、ほめるより応援することが効果的。応援は、子どもと対等の立場で子どもの気持ちを支えてあげることなんですね。
応援された子どもは、親の言葉を支えにして自分の力を信じ、のびのびと力を発揮できるようになるのです。小さな気持ちをしっかりサポートしてあげましょう。
わかりやすい言葉で具体的にほめる
子どもが何かをできた時には、「えらいね」といった抽象的な言葉ではなく、「トイレでおしっこが出たね、えらいね」と、具体的に子どもの行動を言葉で表してあげましょう。
こうすると、子どもも「トイレでおしっこができたんだ!」と実感できるようになります。小さなことでも、できたことをひとつひとつ具体的にほめてあげましょう。
また、幼児期の子どもは、モノにも感情があると考えています。たとえば、自分でくつが脱げた時には、「おくつが気持ちよさそうにしているよ」というような言葉がけも効果的。
子どもにわかりやすい言葉で、大人もユーモアをきかせながらほめてあげましょうね。
結果だけでなくプロセスを認める
お片づけをしたのにグチャグチャだったり、お花に水をあげたけれどまわりがビショビショ、なんてことありますね。
こんな時も「お花に水をあげてくれたのね、ありがとう!」と子どもの気持ちを受け止め、プロセスをほめてあげましょう。
この時に、「ビショビショにしたらダメでしょ!」「もう、よけいなことはやらないで」と叱られると、「失敗するから、もうやらない」という気持ちになってしまいます。
お片づけしたいとか、お花にお水をあげたい気持ちさえあれば、年齢とともにうまくできるようになるもの。子どもの気持ちを大切に育てましょう。