ヒブワクチン(Hib)/定期接種
予防する病気
インフルエンザ菌b型による髄膜炎など
インフルエンザ菌b型(略称:Hib/ヒブ)によって引き起こされる髄膜炎、肺炎、敗血症、咽頭蓋炎を予防。特に、乳幼児の脳や髄膜に感染しておきる「髄膜炎」は重篤で、発症すると5%が死亡、25%に知能障害、聴力障害など重い後遺症が残る。ヒブワクチンを導入する前は、国内で年に約30人が死亡、約150人が後遺症を負っていた。
※インフルエンザ菌は、冬に流行する「インフルエンザ」とは別の細菌
ワクチンの種類
不活化ワクチン
接種方法
皮下注射
理想の接種期間
生後2ヵ月~7ヵ月未満で接種開始。3~8週間隔で3回。3回目からおよそ7ヵ月の間隔をあけて1回。計4回接種。
対象年齢
生後2ヵ月~5歳未満
生後7ヵ月以降に接種する場合は、スケジュール・回数は次の通り。
生後7ヵ月~11ヵ月
3~8週間隔で2回。2回目の1年後に1回。計3回接種。
1歳~4歳
1回接種。
一般的な副反応
- 接種部の赤み(約44%)、接種部の腫れ(約19%)、しこり(約18%)、痛み(約6%)
- 不機嫌(約15%)、不眠(約10%)、食欲不振(約9%)、下痢(約8%)、嘔吐(約6%)、発熱(約3%)など。(いずれも接種後2日以内に現れ、3日間以内に自然に治る)
重大な副反応
アナフィラキシー(蕁麻疹、呼吸困難、血管浮腫、顔面浮腫、咽頭浮腫など)、けいれん、血小板減少性紫斑病(いずれも頻度不明)
注意
- ワクチンの成分に牛の成分が使用されている。本剤による伝達性海綿状脳症(いわゆる狂牛病)のリスクは理論的に極めて低いものと考えられている。
- 細菌性髄膜炎は乳児に多いため、できるだけ早めに接種が勧められる。
- 四種混合ワクチンや小児用肺炎球菌ワクチン、ロタウィルスワクチンとの同時接種を推奨
- 接種後に違うワクチンを接種するときは6日以上の間隔をあける。
ワクチンの製造メーカー
サノフィパスツール
(2012年5月から掲載、2013年4月改訂)