[旧]不活化ポリオワクチン(IPV)/定期接種
※2012年11月から、四種混合ワクチンに移行。
予防する病気
ポリオ(急性灰白髄炎)
ポリオ感染者の90~95%は発症せず、約5%は発熱や下痢、嘔吐等の症状で済むが、約1~2%が髄膜炎を発症。手足に麻痺を起こしたり、呼吸困難によって死亡する。治療法はない。国内では野生ウィルスが根絶されたが、アフリカやインドなど一部地域からの持込が心配されている。
2012年9月から導入されたこの不活化ポリオワクチンは、生ワクチンとちがって麻痺の副反応がなく、世界中に普及している。2012年11月には、三種混合に不活化ポリオが加わった「四種混合」が登場。
ワクチンの種類
不活化ワクチン
接種方法
皮下注射(または筋肉内注射)
理想の接種期間
生後3ヵ月から。3週間以上の間隔をおいて3回接種。さらに6ヵ月以上の間隔をおいて4回目接種。
定期接種の対象期間
生後3ヵ月~90ヵ月(生後7歳5ヵ月まで)。
一般的な副反応
- 接種部の紅斑(66.2%)、腫れ(37.8%)、ずきずきした痛み(8.1%)。
- 37.5度以上の発熱(14.9%)、興奮しやすい(32.4%%)、眠りがち(29.7%)。
- その他、海外では発疹、蕁麻疹、関節痛など(いずれも頻度不明)
重大な副反応
- ショック・アナフィラキシー(頻度不明)、けいれん(1.4%)
- 因果関係は不明だが、海外ではギランバレー症候群、急性散在性脳脊髄炎の報告あり。
注意
- 生ポリオワクチンとは異なり、便中にウィルスは排出されない。
- 接種後に、種類の違うワクチンを接種する時は、6日以上の期間をあける。
- アメリカ、カナダ、オーストラリアの牛の血液を使用。海外では本剤による伝達性海綿状脳症(いわゆる狂牛病)の報告はなく、リスクは極めて小さいと考えられる。
- 4回目接種は、現在、臨床試験中で国内では承認待ち。今後データがそろって承認され次第、4回目も定期接種に。
- 「不活化ポリオ」や「三種混合」を1度でも接種している場合、「四種混合」は接種不可。2012年11月以降も、「不活化ポリオ」と「三種混合」を定期接種として受けます。(2012年9月時点の情報)。
ワクチンの製造メーカー
サノフィパスツール
(2012年9月から掲載)