初期に「膜性(まくせい)」の診断を受けよう

赤ちゃんを包む卵膜(らんまく)がどんな状態なのかを表す「膜性(まくせい)」の診断は、妊娠中の管理のためにとても重要です。この種類によって、妊娠・分娩のリスクが違うからです。

卵膜は「絨毛膜(じゅうもうまく)」と「羊膜(ようまく)」、「脱落膜(だつらくまく)」の3層からできていますが、このうちの「絨毛膜」と「羊膜」が赤ちゃんの人数分あるかどうかがポイント。

絨毛膜の数で、胎盤の数がわかりますし、羊膜の数で赤ちゃんがいっしょに一つの部屋にいるのか、それとも壁があって別々の部屋なのかがわかるのです。

双子ちゃんの場合は、二つの絨毛膜と二つの羊膜の「二絨毛膜二羊膜」、一つの絨毛膜と二つの羊膜の「一絨毛膜二羊膜」、一つの絨毛膜と一つの羊膜の「一絨毛膜一羊膜」の3種類。

一般に、単胎妊娠のリスクを1とすると、二絨毛膜二羊膜のリスクは3倍、一絨毛膜二羊膜のリスクは10倍、一絨毛膜一羊膜の危険性は100倍と大きくなるともいわれています。

膜性は、超音波検査によって妊娠初期に診断します。妊娠12週を過ぎると膜性を診断しにくくなるので、医師に早めに確認してもらうことが大切です。だからこそ、妊娠したら早めに産婦人科で診てもらいましょう。

(2008年7月から掲載)