ガンの原因、美の大敵!

肺ガンが喫煙者に多いのは知っていると思いますが、口の中のガンや喉頭ガンも多いのです。とくに喉頭ガンはタバコを吸わない人は、ほとんどなりません。脳梗塞や心筋梗塞なども、喫煙者のほうがリスクが高くなります。

以前、タバコを吸っている人には少ないと言われていたアルツハイマー型認知症も、実はタバコを吸う人のほうに多い、ということが最近になってわかってきました。

タバコは女性機能も衰えさせます。月経不順になったり、妊娠しにくくなったり、閉経が早く来たり、老化が促進されたり……。タバコを吸っている人は、不妊治療の成功率も低いのです。

また、喫煙によって、肌の色や艶が悪くなり、小じわも増えます。とくに30代後半からかなり差が出てきます。アンチエイジングに一生懸命な人が増えていますが、タバコを吸っていてはまったく意味がないですね。

男性も、精子の質が悪くなり、性交能力も落ちます。インポテンツの原因になることもあります。

こうしたリスクは、医師もわかっているはずなのですが、じつは診療科目でずいぶん認識が違います。呼吸器系統の病気、心筋梗塞など循環器系統の病気を扱う診療科の医師の喫煙率は低いのですが、泌尿器科、外科、整形外科、産婦人科などの医師の喫煙率は高いのです。

やはり、タバコによって引き起こされる病気の実態を間近に見ている医師ほど、吸わないでおこうという割合は高くなるんですね。

(2007年5月から掲載)