東洋療法編
東洋の知恵、漢方や鍼灸を見直して。妊娠しやすい体に変えていきましょう。
漢方薬で体質改善
西洋医学は症状や臓器に働きかけるのに対して、漢方薬や鍼灸といった東洋医学は、その人の全身や症状をみて体質に働きかけていきます。診察では、顔色や舌、脈やおなかの状態をみて、その人の体質や症状を「証(ショウ)」として捉えて薬を処方します。
赤ちゃんがほしい女性の場合は、症状や体質にもよりますが、おなかにたまる古い血、「お血(おけつ)」を解消して全身の循環をよくすることが大切。お血があると、卵巣や子宮の働きが悪くなり、排卵や着床への悪影響が考えられるから。全身の循環がよくなれば、冷え性も改善されます。
薬局で手に入るものもありますが、漢方薬局や漢方外来などで漢方の専門医に症状を伝えて処方してもらいましょう。
代表的な処方
女性
当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)
冷え性や貧血に
桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)
お血を取り除き、ホルモンバランスを改善
男性
八味地黄丸(ハチミジオウガン)
精力減退や、泌尿器のトラブルに
補中益気湯(ホチュウエッキトウ)
虚弱体質や、疲労に
柴胡加竜骨牡蛎湯(サイコカリュウコツボレイトウ)
神経性の勃起不全に
鍼灸で気をめぐらす
東洋医学のひとつである鍼灸(しんきゅう)治療。経穴(けいけつ=ツボ)に鍼(はり)を刺したり、灸(きゅう)で温めて刺激を与えることで、気の流れを整える療法です。鍼灸院で受けられます。
鍼灸は卵巣や子宮の働きを活性化させます。鍼灸治療はWHO(世界保険機関)でも注目されていて、適応疾患の中には「月経異常」や「不妊」も含まれています。今後、ますます注目される療法でしょう。
(2007年9月から掲載)