リラックス呼吸法
呼吸をコントロールして、緊張をほどいていきましょう。おだやかに緩んだ体にコウノトリはやってきます。
丹田呼吸法
「丹田(たんでん)」はお腹にあるツボで、ヘソからにぎりこぶし一つ分、下にあります。
丹田は全身の気が集まるエネルギーに満ちた場所で、女性にとっては奥に子宮などの臓器がある大切な部分。日頃から冷やさないように気をつけましょう。
この丹田を意識した「丹田呼吸法(腹式呼吸法)」で、心の緊張を解きほぐしてリラックスしましょう。ストレス解消や全身の循環をよくするのに役立ちます。この呼吸法では、丹田の位置はアバウトに捉えてOK。ヘソの下あたりと考えてください。
①立った状態で足を肩幅くらいに開き、肩・膝の力を軽く抜いて、薄く目を閉じます(イスに座ったり、あお向けでもOK)。
②鼻からゆっくりと息を吸い込み、丹田のある下腹部をふくらませます。丹田を意識しいいエネルギーが体に入っていくイメージで。
③十分に吸い込んだら、すぼめた口から少しずつ息を吐き出します。ストレスや老廃物も一緒に吐き出すイメージで、細く長く息を吐きます。
④1~3のゆっくり吸って吐く呼吸を、繰り返し行います。
※最初のうちは、手のひらを下腹部にあてると丹田を意識しやすく、また呼吸によっておなかが動くのがわかります。
ぜひ毎日行いましょう。
漸進弛緩法
漸進弛緩(ぜんしんしかん)法は、1度筋肉を緊張させてから弛緩させる(ゆるめる)リラックス法です。筋肉がよくゆるんで、全身のリラックスにつながります。横になるか、イスに座って行います。1日2回行います。
①全身の力を抜き、丹田呼吸を繰り返します。
②両足のつま先に意識を向け、ギュッと握るように力を入れます。足元から、ふくらはぎ、太もも、お尻、おなか、胸と、緊張させていきます。
③両手の指先をギュッと握ります。腕、首、ほお、目、頭も順番に緊張させていきます。
④数秒後、緊張させた順番とは逆に、ゆるめていきます。頭から手の指先、胸、足先へと、フッとゆるめます。
⑤全部をゆるめたら、ゆっくり深呼吸を繰り返します。
内臓マッサージ
女性は骨盤内に古い血であるお血(おけつ)がたまりやすく、これが卵巣や子宮の循環を妨げて、排卵や着床に悪影響を与えます。内臓マッサージは、血液が多い肝臓と脾臓のお血を送り出し、循環をよくして骨盤内のお血も解消するものです。
①足を肩幅に開いて立ちます。肩の力を抜いて、両腕をダラリと下げ、膝を軽くゆるめます。顔は正面を向いて。
②手を軽く握って、こぶしに。体をねじって、両手をぶらんぶらん振ります。
③勢いがついたら、片手を胸に、逆の手が腰にあたるようにします。こぶしが心臓と腎臓にあたるとともに、体をねじって肝臓や脾臓を絞るので、それぞれを刺激活性化します。
④慣れたら、丹田呼吸法を組み合わせます。息を吸い込みながら4回腕をぶらんぶらん、吐くときも4回腕をぶらんぶらんと回します。
⑤10分を目安に、動きをだんだんと弱めます。手が遅れて動きが止まるように、自然に止めます。
全身がゆるんだ感じ、それがリラックスした状態。
1日2回くらい行いましょう。
ATリラックス法
ATリラックス法は自律訓練法とも呼ばれ、心身医療にも用いられています。緊張を解くので、リラックスやストレス解消につながります。
①やや暗くした部屋など、落ち着いた場所で行いましょう。体を締めつけるベルトなどははずして。あお向け、壁に寄りかかって座る、あぐらなど、ラクな姿勢で。
②目を閉じて、丹田呼吸法を2~3回行います。
③次の言葉を、体に意識を向けながら2回づつ繰り返し口に出して唱えます。
・気持ちが落ち着いている(2回)
・両腕が重たーい(2回)
・気持ちが落ち着いている(2回)
・両脚が重たーい(2回)
・気持ちが落ち着いている(2回)
・両腕があたたかーい(2回)
・気持ちが落ち着いている(2回)
・両脚があたたかーい(2回)
・気持ちがとても落ち着いている(2回)
④十分にリラックスしたと感じたら、両手を握ったり開いたり、ひじを曲げ伸ばす(各3-5回)、または大きくのびをしながら深呼吸して終了。
就寝前に行って、そのまま眠りについてもOK。
(2007年9月から掲載)