排卵のトラブル

ホルモンの乱れ

排卵が定期的に起きるのは、脳の下垂体から分泌される「卵胞刺激ホルモン(FSH)」と「黄体化ホルモン(LH)」のおかげ。このホルモンが卵巣に働きかけて、卵子が成長し、十分に成熟したら排卵されます。

ところが、ホルモン分泌が少なかったり、分泌のリズムが崩れてしまうと、これら一連の流れがスムーズにいかず、排卵が不規則になったり、ストップして、妊娠しにくくなります。

ストレスや肥満、極端なダイエットなども排卵障害を引き起こすことがあります。 ホルモンの乱れがあると、月経不順や無月経、高温期が短い(9日以下)、基礎体温表が高温期と低温期の2相にならないといった症状が出てきます。

多嚢胞性(たのうほうせい)卵巣症候群(PCO)

卵巣には、卵子の元である「原始卵胞(げんしらんぽう)」がたくさんつまっています。この原始卵胞が成長していき、じゅうぶん成熟した卵胞になると、卵胞が破裂し、卵子がポーンと飛び出して排卵されます。

しかし、卵胞の膜がふつうより硬くて、排卵期になっても卵子が飛び出すことができないことを、「多嚢胞性卵巣症候群」といいます。排卵がともなわない月経がおきたり、無月経、稀発月経(きはつげっけい・月経周期が39日以上)、毛深くなるなどの症状があります。

超音波で見ると、卵巣内に小さな卵胞がたくさん見えるのが特徴。原因はまだわかっていません。

高プロラクチン血症

脳の下垂体から「プロラクチン」という母乳を分泌させるホルモンが過剰に分泌されて、排卵が止まってしまう状態。高プロラクチン血症になると、妊娠していないのに母乳がにじんだり、月経が止まってしまったりします。

原因は、薬の副作用や、脳下垂体の腫瘍、甲状腺の機能のトラブルなどがありますが、原因不明のケースも多くみられます。

(2008年3月から掲載)

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