同じ経験をもつ仲間の力を借りて

流産や死産を経験して、すぐに立ち直ることができないのは、自然なことです。

ただし、食事ものどを通らない、起き上がる気力もわかない、家族とも話したくない…そんな状態が長く続いて、うつ状態がひどい場合は、精神科や心療内科を受診したほうがいいでしょう。

しかし、赤ちゃんを亡くした方のうつ症状について深く理解している精神科医・心療内科医は少ないのが現実です。

薬を処方されれば、うつの症状はよくなるかもしれませんが、心の痛みや苦しみといった根本的な原因は改善されないのです。

このような場合は、同じ体験をもつ家族が集うグループの力を借りることをおすすめします。

互いの経験を語り合い、分かち合うことで、少しずつ、悲しみが癒されていくこともあります。評判のよい心療内科のドクターやカウンセラーを紹介してもらうなど、必要な情報を得ることもできます。

たとえば、『天使がくれた出会いネットワーク』は、全国10ヵ所のグループをつないでいるサイトです。

『SIDS(乳幼児突然死症候群)家族の会』は、赤ちゃんの突然死を経験した家族が中心ですが、死産の経験者も集まっていますから、きっと役に立つと思います。

(2009年10月から掲載)