トラブル対処法:妊娠線

おなかが大きくなる妊娠中期から後期にかけて、赤紫色のミミズばれのような筋ができることがあります。これが「妊娠線」。

皮膚は、体の外側から「表皮、真皮、皮下組織」の3構造になっていて、比較的伸びやすい表皮は、おなかが大きくなるスピードについていけますが、内側の真皮や皮下組織は伸びが悪く、ひび割れが生じてしまうのです。お尻や太ももの内側、脇の下などにもできることがあります。

妊娠線を予防するには、体重を一気に増やさないこと。ゆっくりとした体の変化であれば、皮膚も少しずつ伸びていくので、ひび割れも起こりません。

入浴後、防腐剤や香料の入っていない妊娠線予防クリームや、馬油などを塗ってマッサージをし、皮膚を伸びやすくしておくのもポイント。ただし、おなかが張っているときはマッサージはせず、やさしく塗り込むだけにしましょう。

産後、妊娠線は少しずつ赤味が消えて、白く目立たなくなっていきます。でも完全に元には戻りません。「どうしても気になるときは、産後に美容皮膚科などでレーザー治療を受けてみて。保険はききませんが、だいぶ目立たなくなります」と池下先生。

(2011年4月から掲載)