トラブル対処法:静脈瘤

妊娠後期になると、大きくなった子宮が下肢静脈を圧迫し、血液の流れを妨げるようになります。流れの悪い部分に血液がたまり、静脈がこぶのようにふくらんだ状態が静脈瘤です。ふくらはぎや膝の裏、外陰部、膣周辺にできやすくなります。

予防法は、休むときに足を高くしたり、静脈瘤防止のストッキングを活用したり、フットバスや、青竹踏みなどで、できるだけ足の血流をよくすること。立ちっぱなしや、座りっぱなしなど、長時間同じ姿勢でいるのも避けましょう。足のマッサージも効果的ですが、おなかが大きくなるとなかなかむずかしいもの。「そんなときは、膝の裏を指圧するだけもいいですよ」と池下先生。

痛みを伴うひどい静脈瘤の場合は、血栓ができている可能性もあるので医師に相談を。特に外陰部や膣周辺にできた場合は、分娩のときに大出血してしまうことがあるので要注意。「いざ出産というときに性器まわりに大きな静脈瘤が見つかり、急遽帝王切開になることもあります」(池下先生)。

外陰部に痛みを感じたら、自分で触ってしこりがないかチェックしたり、健診のときに医師に診てもらいましょう。

(2011年4月から掲載)