アレルギーの基礎知識:アレルギーってなに?
人間の体には、細菌やウィルスなど有害なものが侵入するとこれを排除しようとする働きがあります。体は一度侵入してきた有害物を記憶して、再び侵入してきたときには「おっ、またあの敵がやってきたぞ!」と、素早く反応。攻撃命令を出してやっつけようとします。
これが人の体に備わっている免疫システム。毒性を弱めた病原菌を体に注入して免疫を作る予防接種などは、このシステムを有効に活用したもの。一度“はしか”にかかると二度とかからないで済むように、この免疫システムのおかげで人は病気から体を守っているのです。
ところが、多くの人にとっては害のないもの(食べ物、ホコリ、花粉など)までも、免疫システムが“有害な悪い敵”とみなして攻撃をしてしまうことが!免疫システムがこんな異常反応をおこすことを“アレルギー”といいます。
本来、免疫システムは緊急事態から体を守るもの。かぜを引いて発熱したりせきが出るのはシステムが正常に働いて病原菌と戦っているあかし。
ところがこれが過剰に働きすぎると、日常生活の中で触れる無害な物質にも反応し、皮膚が炎症をおこしたり、かゆくなったり、鼻水やくしゃみが出たり、というアレルギー症状を引きおこしてしまうのです。