アレルギー赤ちゃんのホームケア:お部屋づくり
赤ちゃんが1日の多くを過ごすお部屋は、ホコリやダニ、カビなどのハウスダストをためないことが第一。機密性が高く、ソファーやカーペットなどの洋風のインテリアが多い現代の住宅は、ホコリがこもりやすく、ダニ、カビが発生しやすい環境にあります。こまめな掃除や換気で、常に清潔なお部屋環境を保ちましょう。
とはいえ、忙しい毎日のなかで、家の中全部を完璧に掃除するのは大変なこと。また、あまりにも清潔にこだわり過ぎて、家じゅうのものに除菌スプレーをかけて消毒、殺菌したりするのも考えもの。
赤ちゃんが色々なものを口にもっていってなめたりするようになると、余計神経質になりがちですが、赤ちゃんをあらゆる菌からシャットアウトしてしまうのはかえってマイナスです。いくらアレルゲンを排除したいからといっても、無菌室のような状態にいたのでは、他の病気に対する免疫系も育たなくなってしまいます。
あまり神経質にならずに、ポイントを押さえたお掃除やお部屋作りをしていきましょう。
お掃除のポイント
掃除機をかける際は、上から下へがポイント。まず棚の上や、ダニのすみかとなっているソファーやクッションなどの布製品から。とりきれなかったホコリやダニは空気中に舞ってから床に落ちるまで約30分~1時間かかります。床に掃除機をかけたり、拭き掃除をするのはそれからにしましょう。
赤ちゃんを別のお部屋に移動させてからスタートするのも忘れずに!
換気
部屋を閉めきったままにしているとハウスダストが充満し、湿度も上昇。ダニやカビが繁殖しやすい環境に。1日に2、3回は窓を開けて換気をしましょう。赤ちゃんが快適に過ごせるよう、室温は20度前後、湿度は50%くらいを目安に調整するといいですね。
床
床はできればフローリングがベスト。無理ならていねいに掃除をしましょう。畳は目にそって掃除機をかけ、フローリングは掃除機の後に固くしぼったぞうきんで水ぶきをして仕上げます。じゅうたんはダニやホコリの温床になるのでできるだけ避けましょう。
カーテン
空気中に舞ったホコリやダニの死骸が付着しやすいので、窓を開けて換気をしながら掃除機をかけましょう。洗えるものなら、月に1回くらいを目安に丸洗いして。
家具
扉がついているものや、キャスターがついているものが掃除がしやすくておすすめ。固くしぼったぞうきんで念入りに拭きましょう。家具を移動し、裏側のホコリも掃除機で吸い取ってきれいにしておきましょう。
購入するときには、接着剤や塗料などアレルギーの原因となる化学物質が使われていないかも確認しておきましょう。
暖房器具
エアコンや石油ファンヒーターなどのフィルターもホコリがたまりやすいところ。定期的にチェックをしてきれいにしておきましょう。
寝具
天気のいい日には布団を干してダニ退治を!両面をしっかり日に当てましょう。取り込んだ後、布団に掃除機をかけると、ダニの死骸やフンなどが吸い取れるのでより効果的です。直接肌に触れるシーツや布団カバー、枕カバーは、刺激の少ない綿素材のものを選び、こまめに洗濯をしましょう。
ただし、花粉による鼻炎や結膜炎の場合は、花粉がたくさん飛ぶ季節に布団を干すのはやめましょう。閉めた窓際などにおいて日光を当てた後に、ダニの死骸やフンを掃除機で吸い取ったり、布団乾燥機などを活用して。
おもちゃ
おもちゃは木製やプラスティック製で、なめても安心なものを選びましょう。ぬいぐるみなどの布製品のおもちゃはダニの温床になりやすいので、アレルギー赤ちゃんは控えたほうがいいですね。どうしても、という時は水洗いできるものを選び頻繁に洗うようにしましょう。
ペット
動物の毛もアレルゲンになり、ノミやダニも増えることに。ペットはできるだけ屋外で飼うか、無理な場合はこまめにお掃除し、赤ちゃんの部屋には立ち入り禁止にするなど工夫しましょう。
芳香剤、香水
強いにおいも刺激となることがあります。芳香剤など特に必要がなければ避けるようにしましょう。ママの香水なども同様です。
たばこの煙
たばこの煙は赤ちゃんの気管支を荒らし、ぜんそくの発作を引き起こすことも。赤ちゃんの前で吸うのはやめましょう。
観葉植物
観葉植物はホコリがたまりやすいので、ベランダなど屋外に置くようにしましょう。どうしても室内に置く場合は、葉っぱをきれいに拭いたり、手入れをしっかりと。