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体験しながら言葉を育てる

2歳頃になると「ワンワン、きた」などの二語文や「マンマ、たべない」などの否定文を話すようになります。やがて「ワンワン“が”きた」と助詞をつけ「ワンワン、こっち、きた」など三語文も話し出します。

子どもの発する言葉を受け止めて「本当だね」「かわいいワンワンね」と応じてあげてください。また、お散歩で犬や猫を見せたり、石や葉っぱに触らせたりしましょう。実物を「見る」「触れる」「感じる」といった五感を通して体験させることが大切です。そのつど、「石ころ、丸いね」「葉っぱがざらざらしているね」などと話しかけて、生きた言葉を教えていきましょう。

「大きい」、「小さい」、「重い」、「軽い」など、物や場面によって評価が変わる言い方は、実体験のなかで学んでいかないと身についていきません。例えば「大きなリンゴ」と言うときもあれば「重いリンゴ」と言うときもあります。

子どもと一緒に遊び、生活するなかで「大きなアリさんだね」「厚いホットケーキだね」と言葉をプラス。「きれいくない」など、間違った言い方をしたときは「きれいじゃないね」とさりげなく正しい言い方を示しましょう。

言葉の発達は個人差があります。同じ2歳児でも、巧みにおしゃべりする子もいれば、片言しか話さない子もいます。言葉を話しだすのが遅くても、次の3つの行動が見られれば、言葉の芽は本人の中で育っているので大丈夫。

  1. 電話やチャイムの音など、外部の音に反応する
  2. 「おでかけしよう」「お風呂に入るよ」など大人が話す簡単な言葉が理解できる
  3. 転んだときや、何か物をとってほしいときなどは、大人を頼る

もし、3つの行動が見られない場合、自治体の発育・発達相談や、小児科などで相談してみるといいでしょう。

「おはよう」「こんにちは」「さようなら」などのあいさつは、親がお手本を見せましょう。近所のおばさん、お店のおじさんなどに「こんにちは」と言えば、「こんにちは」が返ってきます。子どもが言葉をやりとりするおもしろさを知り、家族以外の人と交流するきっかけにもなります。