多嚢胞卵巣症候群(PCOS)
読み方
たのうほうらんそうしょうこうぐん
症状の説明
卵巣内の卵細胞は、おおよそ月にひとつずつ成熟して排卵される。
多嚢胞卵巣症候群は、卵胞がたくさんできてある程度大きくなるものの成熟卵にならないため、排卵が起こりづらくなる病気。
超音波検査で確認すると、卵巣内に小さな卵胞がネックレス状に並んでいるのがわかる。
症状が進むと、卵巣をおおう皮膜が厚く固くなっていく。
排卵が完全になくなってしまう場合と、ときどき排卵がある場合がある。
月経不順や無月経、男性ホルモンの増加による毛深さなどの症状がみられることもある。
原因は不明だが、男性ホルモンと黄体化ホルモンの分泌が増えてホルモンバランスが乱れることから、卵巣の代謝に問題があると考えられている。
治療として、卵胞の発育を促進させるために排卵誘発剤などが使われる。
(2009年10月から掲載)