子宮筋腫

読み方

しきゅうきんしゅ

説明

子宮の中にできる、こぶ状の良性の腫瘍(しゅよう)のこと。超音波検査で発見できる。

自覚症状がない場合もあるが、筋腫の大きさと位置によっては、重い月経痛や不正出血、出血による貧血、圧迫による頻尿や便秘など、多様な症状を引き起こす。

子宮筋腫は、筋腫の発育の方向によって、3つに分類されている。

粘膜下筋腫(ねんまくかきんしゅ)

1

子宮内膜の粘膜の下に、筋腫ができる。

重い月経痛や、月経の出血量の増加、貧血などの症状が出る。

また、筋腫を排除しようと子宮が収縮して、筋腫が子宮外に出てしまい、大出血を起こすこともある。

3

筋層内筋腫(きんそうないきんしゅ)

2

子宮の筋肉の中で、筋腫が発育する。

筋腫が大きくなると子宮が変形し、子宮収縮が妨げられる。

重い月経痛や腰痛を引き起こすことがある。

漿膜下筋腫(しょうまくかきんしゅ)

5

子宮の外側(漿膜)で、筋腫が発育する。

筋腫が大きくなると、膀胱や腸を圧迫したり、筋腫がねじれて(茎捻転)強い腹痛やショック症状を起こすことがある。

妊娠への影響

妊娠への影響についても、筋腫の位置や大きさによって、異なる。

たとえば、子宮内部に筋腫がある場合は、卵子の着床を妨げて不妊の原因になることがある。

胎盤のすぐ下に筋腫があると、流早産や、胎盤がはがれてしまう「常位胎盤早期剥離」の原因となる。

4

大きい筋腫のある人が流産を起こすと、筋腫が邪魔をして医療処置ができない場合があり、大変危険である。

大きな筋腫が子宮の出口にあると、赤ちゃんの頭がつかえて分娩を妨げるので、帝王切開をする。

そのほか、妊娠中の子宮に痛みや、出産時の微弱陣痛、出産後に大出血を招くこともある。

筋腫のある妊婦は、流早産に注意して安静に過ごし、痛みや出血などの症状があったときは、すぐに受診することが大切。

妊娠を希望している人は、あらかじめ産婦人科で検診をすることがすすめられている。

筋腫が見つかった場合は、妊娠・出産への影響を予測して、妊娠前に投薬治療で筋腫を小さくしたり、手術で切除してから、妊娠にいどむこともできる。

(2009年10月から掲載)

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