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自然分娩をサポートする方法:ソフロロジー式出産

お産は、生まれようとがんばる赤ちゃんと、産もうとするママの共同作業。

陣痛は苦しみではなく、「赤ちゃんが生まれるための一番大切なエネルギー」と前向きに受け入れることが、ソフロロジー式出産の考え方です。

言葉だけでは、まるでおまじないのようで、ピンとこないかもしれません。でもソフロロジーは、スペインの精神科医によって創案され、フランスを中心にヨーロッパで高い支持を得た出産法です。

日本でも<ラマーズ法に次ぐ自然お産>、<日本人に合った産み方>と信頼を得ています。

それは、東洋的な座禅とヨガの呼吸法、そして西洋的な自律訓練法、イメージ法を巧みに組み合わせたもの。

なんだか修行のようで難しそう!?

そんなことはありません。ソフロロジー式お産のテーマは、“リラックス“。

人間は痛みや苦しみを感じているときは、緊張し、筋肉も硬くこわばってしまうものです。こうなると子宮口が開きにくくなり難産に。リラックスしていると、筋肉が緩み、ママがさほど強く力まなくても、赤ちゃんはゆっくりと産道をくぐり抜けてきます。

ソフロロジー式の呼吸法やイメージ法は、心身の緊張を和らげ、リラクゼーションへと誘導する理にかなった方法。これらの方法は、妊娠中からトレーニングをしますが、決して難しいものではありません。お産の流れに合わせた呼吸を練習したり、赤ちゃんと対面する幸せな情景をイメージしていく、心地よいもの。

お産への不安が減り、ママになる喜びや自信、赤ちゃんへの愛しさが育ちます。

ソフロロジー式呼吸法

1. あぐらをかき、軽く目を閉じて、背中を丸め頭をたれます。両肩の力を抜いて、おへその下に手を組んで置き、両目は閉じます。

2. 1の姿勢で、2~3秒かけて鼻からゆっくり息を吸いながら、背骨をまっすぐにして頭を上げ、組んだ両手をグッと頭の上まで上げます。

3. 2で吸った息を、今度は口からフーッとゆっくり長く吐き出しながら、上げた手をおろしていきます。組んだ両手で、顔、胸、おなかをなぞるようなイメージで、ゆっくり下げていくのがコツです。

形はあまり意識しなくても大丈夫。この時、息を吐くことに気持ちを集中させましょう。ローソクの火をゆっくり消すように吐くことがポイント。

4. 息を吐き続けながら、両手を下げてもとの姿勢に戻ります。このとき、体の中の空気をつま先から、頭のてっぺんまで、すべて出し切るように息を吐くとGOOD! 肺が空っぽになると、意識して息を吸わなくても空気はすっと、入るものです。

ゆっくり長く吐く呼吸は、練習が必要です。ひとさし指を立てて、ローソクにみたて、火をゆっくり消すつもりで、息を「フーッ」と吐いてみましょう。