貧血
読み方
ひんけつ
意味
妊娠中、特に妊娠後期は、循環する血液量が増加する。増加するのは主に液体成分で、赤血球などの固形成分はあまり増えないため、血液は水分の多い薄まった状態になる。この状態を水血症という。
水血症は、妊娠中に起こる生理現象で、薄い血液は赤ちゃんの栄養供給に都合がよく、母体の血液循環をよくして高血圧を防ぐ働きがある。しかし、ひどくなると鉄欠乏性貧血を招き、息切れやめまいなどの症状が出るようになる。
赤ちゃんは優先的に鉄分を摂取するので、ママの貧血が影響することはないが、重症化すると分娩時の大出血を招き、産後の回復にも響くので注意が必要。
鉄分を多く含む食品や、鉄分の吸収を助けるタンパク質、ビタミンCの摂取を心がける。ただし食品からの鉄分吸収率は低いため、医師が鉄剤を処方することもある。
(2009年10月から掲載)