軟産道強靭
読み方
なんさんどうきょうじん
意味
分娩時に赤ちゃんが通り抜ける産道とは、骨からなる骨産道と、それを覆う軟組織である子宮頸管から膣、外陰部などの軟産道からなる。
通常はお産が近づくにつれ、軟産道はやわらかくなり、子宮口も開きやすくなるが、妊娠37週を過ぎても熟化が始まらないことを軟産道強靭という。
このまま陣痛が始まると、子宮口が開くのに時間がかかり、通り道の産道も硬いために赤ちゃんが下りてこられず、難産になりやすい。
そのほかにも、微弱陣痛や分娩停止、遷延分娩、早期破水が起きやすく、また、子宮頸管裂傷や会陰裂傷、お産が長引くことで赤ちゃんが弱ってしまう場合もある。
原因の多くは頸管熟化不全であるため、子宮腔や外陰をやわらかくする薬を使うことも。それでも子宮口が開かず、自然分娩が困難だと判断された場合には、母子の状態を見て帝王切開に切り替える。