流産
読み方
りゅうざん
意味
妊娠反応が陽性となり、子宮内に胎児や胎嚢が確認できるが、心音などが確認できず、胎児が死亡した状態のこと。妊娠12週未満の流産を早期流産、妊娠12週以降22週未満の流産を後期流産という。
症状としては、最初に出血が見られ、下腹部に鈍痛が起こり、しだいに痛みが強くなっていく。子宮内で胎児が死亡しているが、流産の症状がまだ始まっていない状態を稽留流産(けいりゅうりゅうざん)といい、症状が始まった状態を進行流産という。
また、子宮内の内容物が完全に排出された状態を完全流産、一部がまだ残っている状態を不全流産という。多くの場合、子宮の内容物が残ったままにならないよう、病院での処置が必要。なお、妊娠反応が陽性となったが、胎嚢(たいのう)などが確認されないまま出血が始まるものを化学的流産といい、これは流産には含まれない。
流産は、全妊娠の約15%を占めるといわれる。原因としては、胎児側、母体側、夫婦間の要因などさまざまだが、ほとんどが原因不明で、まったく異常がなくても1~2回流産することはある。妊娠12週までの流産は、ほとんどが胎児の染色体異常などの致命的なエラーによるものといわれている。
流産を3回以上繰り返すことを習慣性流産といい、詳しい検査を行う。