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2008年12月8日
サンタさんは来る!?ちょっと緊張するその夜に・・・。


クリスマスにはサンタさんがプレゼントを持ってきてくれます。“いいこ”にはね!じゃ、“わるいこ”には?

クリスマスの前の夜って、どんな子どもも、ちょっと緊張気味。日ごろの自分の行いを振り返ってみたりして…。そう思うと心配で眠れない…。『よるくま-クリスマスのまえのよる-』はそんな夜の出来事を描いた絵本。

主人公の男の子“ぼく”のところに、夜みたいに真っ黒で胸にはお月さまが光っているクマ “よるくま”が遊びにきます。「よるくまは、ちっちゃくて可愛いから、きっとサンタさんが来るね、いいなあ!」と思う“ぼく”ですが、肝心なよるくまは、サンタさんを知らない!

一生懸命、サンタさんのことやプレゼントのことを説明する“ぼく”も、それを目をキラキラさせて聞いている“よるくま”も、愛らしさたっぷり。

ママにしかられちゃったから、自分のところにはサンタさんが来ないかもしれない、と心配しつつも、よるくまに「自分がサンタさんになってあげよう!」と、思う“ぼく”。大きなクリスマスツリーに飾ってある、ひこうきやイエスさまのオーナメントをプレゼントしたり・・・。

ドキドキハラハラの冒険はないけれど、クリスマスの前日、ただひっそりと訪れる「夜」という時間の中で、大切な友だちを想い、ふんわりと夢をみたり、どこか懐かしい気持ちになったりする、そんな静かなお話。そしてなにより、ママとのふれあいをじんわりと感じされてくれるので、大人が読んでも思わずジーンとさせられます。

真夏でもこの本を読むのが大好き!という子も。絵本の中に流れるあったかい時間は、子どもの心にもしっかり伝わるのでしょう。

やわらかいタッチで描かれた“ぼく”と“よるくま”がおりなすこの絵本、もしかしたら、クリスマスという日にあらためて親子がふれあうこと、ママは子どもにとっていつでも「あったかい場所でありますように」と願うお話なのかもしれません。

■『よるくま-クリスマスのまえのよる-』白泉社/作・絵:酒井駒子

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