LD・学習障害とは【発達障害の用語解説】

概要

LDは、“Learning Disability”の略で、日本語では「学習障害」といいます。

知的な障害ではなく、読み、書き、計算する、話す、聞くのうち、どれかに障害のある、 特定の能力の障害です。

たとえば、読みの障害(読字障害)は、字を読むのが苦手で、文字が追えない、読み間違える、行を飛ばす、などがあります。

書く障害(書字障害)は、漢字のつくりとへんがわからなかったり、鏡文字を書いたりします。

計算する障害(算数障害)は、簡単な計算ができず、繰り上がり・繰り下がりがわからない、などです。

そのほか、聞いていても内容を理解できない、指示が聞こえない・忘れてしまう、話しているうちに話題がずれる、などもあります。

これらの学習障害は、自閉症などの広汎性発達障害やADHD・多動性障害と合併することもよくあります。

診断のつきやすい年齢

学習障害は読み・書きなどに関するものなので、未就学児では診断がつきにくく、ほとんどは小学校に入ってから診断されます。

原因

脳の機能的な障害と考えられています。脳の聴覚・言語をつかさどる部分や、空間・認知をつかさどる部分など、脳が果たす特定の機能の一部の障害と言われています。

治療

学習の内容を細分化し、スモールステップに分けて指導する、具体性のある教材を使う、繰り返し指導する、ゆっくりとその子のペースに合わせて指導するなどが行われています。

(2009年10月から掲載)