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指しゃぶりは早くやめさせたほうがいい?

昔は、「指しゃぶりは親が甘やかしているから」とか「親が放っておくからだ」などと言われていたこともあるのですが、今は、「小さな子が指しゃぶりをするのは自然なこと」と捉えるようになってきています。

平成14年に東京都で調査したところ、1歳半で28.9%、2歳で21.6%、3歳でも20.9%の子が指しゃぶりをしているという結果が出ましたから、特別なことではありません。

赤ちゃんはママのお腹の中にいるときから、指しゃぶりをしているんです。生まれてすぐに母乳を飲めるように、練習しているんですね。生後すぐの頃も、口のそばにふれたものに何でも吸い付く「哺乳反射」があるので、よく指をしゃぶります。そして5ヵ月頃になると、物を舐めることで形や味、感触を学んでいく時期なので、指や手もチュパチュパします。

1〜2歳になって、おもちゃで遊んだり、外で遊ぶ時間が長くなってくると、暇なときや眠いときに指しゃぶりをする程度になってきます。そして、3歳頃になって保育園・幼稚園などでお友達と遊ぶような年頃になると、かなり減っていき、5歳頃までにほとんどの子が自然に卒業できるものです。

指しゃぶりは、歯並びへの影響を心配する方が多いですね。確かに、長期間続けていると、上下の前歯の間に隙間ができる「開咬(かいこう)」や、上の前歯が前方に出る「上顎前突(じょうがくぜんとつ)」などの影響が出ることがあるのですが、2歳ごろまではほとんど心配いりません。歯並びに少し影響が出ても、奥歯が生え揃うまでは歯並びは変化しやすいので、3歳頃までに指しゃぶりをやめると、自然に治ることが多いのです。

指しゃぶりは、ただ好きだからしている場合も多いのですが、何か不安やプレッシャーを感じているときにする子もいます。きつく叱りつけたりすると一層癖が悪化することがあるので、楽しくおしゃべりしたり、一緒に歌ったり、手遊びをしたり、絵本を読み聞かせてあげるなど、別の遊びに誘ってみましょう。

大人の話がしっかり理解できる4歳以降の子どもには、「指しゃぶりをすると歯並びが悪くなるんだよ」「指しゃぶりをするのは赤ちゃんなんだよ」ということを教えて、指しゃぶりをしないでいられたときはたくさん褒めるのもいいですね。

眠いときに指しゃぶりをするのは、その子なりの就眠儀式。寝る前だけなら歯並びに影響することも少ないので、様子をみていきましょう。外遊びなどで疲れたときは、しゃぶらずに眠る日も増えてくるでしょう。

3歳頃になっても一日中指しゃぶりをしていたり、2歳代でも指に吸いダコができている場合などは、歯科医院などで相談してみるのもいいでしょう。


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