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子どもの救命講習ルポ!
なぜ応急手当が大事なの?

「119番に電話をしてから救急車の到着までに、都内では平均5〜6分、郊外ではもっとかかる地域もあります。救急車がくるまでの数分間に応急処置をするかしないかで、救命率が大きくちがってくるんです」と救急救命士の野村さん。

シロートがやたら手出しをするより、救急車が来るまでじっと待ってプロにお任せしたほうがいいと思っていたけれど、そうじゃないんですね。

野村さんが見せてくれたのは、「カーラーの救命曲線」という表。(

心臓が停止してから3分、呼吸停止から10分、そして多量出血後30分で、死亡率は約50%……。ということは、たとえば心臓が止まってしまった場合、救急車が到着するまで平均5〜6分ですから、その時点でほとんどの人が命を落としてしまうことに…。

「昔の人は、救急車が来るまで触るなと言っていたようです。でも、今は救命率を上げるためには、周囲に居合わせた人の応急手当がとても重要だと考えられるようになりました。救急車が来るまでの間、できることをしましょう!」

応急手当といっても、止血や骨折時の処置とか、たくさんの種類がありますよね。その全部を私たちが覚えられるか……ちょっと自信が(汗)。

「そうですね。全部覚えてもらうのに越したことはないのですが、その中でもまず第一に知っていただきたいのが、
・心肺蘇生
・AEDによる除細動
・気道異物除去の3つ。
心臓と呼吸が停止したときや、喉にものを詰まらせて窒息したとき――つまり生命が危ない!というときに行う“救命処置”です」

「生命を救うには、
・早い119番通報
・早い心肺蘇生
・早い除細動(じょさいどう)
・2次救命処置(救急隊や病院での処置)
の4つを連携して行うことが必要。「皆さんはそのうち3つの鍵を握っているんです」

わが子や家族、友だちや知人、通りすがりの人…その命を救えるのは、自分かもしれない――ぐっと身が引き締まりました。


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