先輩ママ日記

カオルさんの日記

バックナンバー(第62回)


2002年10月21日(月)
発言しなきゃ、なのだ

私は、人にものを頼むのが苦手だ。ジョーの疲れた顔をみると余計に頼めない。だが今夜、仕事と家事を終えて私は本当にぐったりしていた。ジョーは“キッチンの大掃除"とか、“バスタブをぴかぴかに"ということはしてくれるけど、そういうことじゃないんだよね。「ちょっとしたことでいいの。食器洗いとか洗濯とか」。ジョーに遂に切り出した。「そうやって、どんどん頼んでよ。僕は鈍いから言ってくれなきゃ分からない。日本人のように読心術は使えないんだから」。そう、言えば喜んでやってくれるのだ彼は。私の夫はアメリカ人なのだ。



2002年10月22日(火)
なんにもしない

火曜日は“なんにもしない日"に認定された。頭をからっぽにして、余計なことは考えない。ジョ・オーの世話をして、疲れない程度に家事をして、ごはんを作って、おいしいお茶を飲みながら本を読む。すばらしい。



2002年10月23日(水)
ハロー、ハロー

受話器を持たせるとお喋りをするようになった。今夜も受話器に熱心に話かけているので、ジョーが「外からかけてあげよう」と言って寒いなか出ていった。トゥルルル…。ジョ・オーに受話器を渡す。「ダディだよ。ダディが外から電話してまーす。聞こえますかー?」。ジョ・オーは熱心に聞いているけど、「アッ、アッ」と言うのみ。そのうち、ドラマ「フレンズ」が始まり、テーマ曲が大好きなジョ・オーはテレビにくぎづけ。床に捨てられた受話器から聞こえてくる、「ジョ、オー、イッツ、ダディ」の声の淋しげなことといったら…。



2002年10月24日(木)
ワンミニッツ、プリーズ

ジョ・オーは、ジョーの英語を何となく理解しているらしい。ジョーと夕ご飯を食べていると、ジョ・オーがテーブルの下からちょっかいを出してきた。ジョーは人差し指を立ててゆっくり言う。「one minute, please ?(1分だけ待ってくれる?)」。するとジョ・オーは、ジョーの真似をして指を出すような仕草をしながら、「アン、ウー、ウーアーアー」とかなんとか言って、静かになったのだ。「いま、ワンミニッツって言ったよね?」と、ジョーはかなり嬉しそうだった。言ったのか、本当に?



2002年10月25日(金)
ひさびさに飲み会

原稿を書かせてもらっている地元日系紙の歓送迎会。ジョ・オーをジョーに託して、6時に家を出る。日本食レストランで飲んで喋って騒いで、カラオケまで行ってしまい、帰宅したのは午前3時。その間、家に電話さえ入れなかった。そーっとドアを開けると、ジョーがリビングの真ん中にちょこんと正座して、TVを観ていた。「遅いから心配した」、「ごめんね」。部屋はどこもかしこも掃除されてピカピカ。洗濯もしてあった。とっても疲れた顔。今日は素直にありがとうの気持ちだけにする。私は、「うどん、作ろうか?」と言った。



2002年10月26日(土)
ぐったりうだうだ

昨日のひさびさの飲み会でぐったりの今日。朝、出勤するジョーを送り出してから、ジョ・オーと軽く朝ご飯を食べ、少し遊んでからまたベッドに戻った。お昼過ぎに目覚めて、ランチを食べ、洗濯などをしてから少し遊び、夕方からまた寝る。次に目覚めたのは午後7時だった。書かなきゃいけない原稿はいっぱいあるし、あれもこれもしなきゃいけないってのに、一日中寝ちゃったよ〜!明日がんばろう…。それにしても、ジョ・オーを私の昼寝に付き合わせるために、一日中おっぱいをくわえさせていた気がする。乳首がヒリヒリ痛い。



2002年10月27日(日)
ハダカの付き合い

ジョーは小さい頃から絵を描くのが得意で、小学校低学年のときには友達にせがまれて裸の女の人を描き、たいそう人気者だったという。いかにもジョーである。「モデルはお母さん?」と私。「まさか!」と彼。ジョーは母親のハダカなど見たことがないのだ。アメリカでは、親子がいっしょにお風呂なんて考えられない。親子が裸で湯船に浸かるほほえましいはずの光景は、こっちの学校で絵に描こうものなら、性的な幼児虐待と取られかねないのだ。日本とアメリカの、大きな違い。



前へ|次へ



先輩ママ日記TOP
妊娠・出産・育児ママニティ
(C)BELLSYSTEM24, Inc