すごい雪、雪、雪!窓の外は真っ白。キレイ。NYでは何年振りかの大雪だとか。ジョーはまた、「よし、あとで雪で遊ぶぞ!」と張り切っていた。私はなんだか最近、からだは重く感じるし、お腹は空くし、妙なかんじ。外に出たくない。というわけで、仕事が終わってからはジョ・オーとお昼寝。大雪のせいで外は静かでサイコー。明日遊びましょうねー、おっきなベイビー。
まだ雪かきもあまりされていない道を朝、ドラッグストアまで歩いた。生理が4日遅れている!しかも最近、お腹が空いて仕方ない。ただ、私は妊娠中に食欲が全然わかなかったくちなのだ。今はジョーの転職のこともあってグッドタイミングじゃないし。昨日ジョーに、「妊娠してたらどうする?」と聞いて返って来た、「いいじゃない(It's good)」という素っ気ない返事も気に入らなかった。僕らの予定通りで何も問題ない、good以外にどう言いようがある?とあとで言っていたが。さて判定薬の結果は…シロ。安堵と共に、なんだかやっぱりちょっとがっかりのようなフクザツな気持ち。
ジョ・オーがテーブルの上のお茶に手を伸ばそうとした。すんでの所でジョーがカップを押さえ、「NOOOO!!」。セーフ。が、その大きな声に思いっきり驚いたジョ・オーは、すっかり固まってしまった。「ジョ・オーが悪いんじゃないんだよ。手の届く所にお茶を置いたダディが悪いんだよ」と言いながら抱きしめた。だが、もっとショックだったのがジョーの方。「大きな声出してごめんね。怒ったんじゃなくて、ダディもびっくりしたから」と必死のフォロー。やっと笑ってくれて、「なんて感じやすい子なんだ…」と胸を撫で下ろしつつ改めてびっくりしていた。
ジョーを送り出してから、鏡を見てぎょっとした。髪の毛ぼさぼさ、パジャマもジッパーが半分開いてるし。こんな私にジョーは、「今日もカオルはかわいい」と言い、行ってきますのキスをして行ったのだ…ひ〜。出来れば、早めに起きてシャワーを浴びて部屋着に着替え、薄化粧でもしてキレイな顔でジョーに「行ってらっしゃい」を言いたい。けれど。ジョ・オーがうまれてから時間が飛ぶように過ぎていき、1週間なんて「あっ」どころか「あ」の半分くらいの感じ。家事に仕事に育児に、その他いろいろ考えることもあって。でもこれは言い訳だなぁ。ちょっと努力しよう…。
1歳3ヶ月のジョ・オーだが、まだおっぱい飲んでるのです〜。あぁ。ぱたぱたっと走ってきてはシャツをぐいっと首のところまでまくりあげ、幸せそうにおっぱいを頬張る。飲んでるあいだ、片手で片方のおっぱいを楽しそうにいじる。日本の友達Yの娘が1歳4ヶ月でごく自然に自分からおっぱいを飲まなくなったという話を聞いて、私もあと1ヶ月は待ってみようと思っているのだ。もし1歳5ヶ月までに止められなかったらちょっと対策を講じる予定。おっぱいナシで朝までぐっすり寝てくれたら、どんなに楽だろうなー。
うまれて1、2ヶ月の頃、まだ今ほど心からの愛情が芽生えていなかった頃、私は夫婦二人きりのころや独身時代を懐かしがってばかりいた。自由で気楽なあの頃に戻りたい…と。なのに、今はジョ・オーなしの人生なんて考えられない。柔らかいほっぺや甘い香りの寝息、この笑顔や泣き声でさえも、もし彼が生まれていなかったらこの世に存在していなかったら私の人生ってどうなっていただろう?子供のいない人生だってやっぱりそれなりに楽しいと思う。でも一度持ってしまうと、もうナシの人生が考えられない。子供をもつってちょっとコワイことだ。
タンザニアから日本にお嫁に来た女性の特集を見た。そのうちのひとりには日本人の夫との間に4人の子供がいて、その子供たちがものすごくいいパーソナリティと笑顔を持っているのにちょっと感動した。どうしたらこんないい子に育てられるんだろう…?やっぱり母親の底抜けの明るさと笑顔かなー。読んでいる育児書にも、「きちんとした優秀な母親よりも、笑って失敗ばかりしている“愚母"の方が子供の情操にはよほど良い」とあった。笑う家庭にはいい子が育つ。そんなことを思いながら目の前を見ると、ハートマークのついた赤いトランクス一丁でジョ・オーと踊り狂っている“愚父"の姿が目に入った…。