お休みなのに、片付ける用事があるからちょっと会社に行くとジョーがいう。ね、朝ご飯だけちょっと食べていったら、と私。ちょっと、と言いつつパンケーキのたねを作り、卵、ハムなどを用意して、テーブルにグリルを出す。今日のブレックファストはテーブルで作って食べよ〜。楽しい、楽しい。そのうちジョーが、「やっぱり今日は行かない。うちでゆっくりする」と言い出した。ふふふ、罠にハマったわね。3人でゆっくり、がいちばんいい。
ジョーも私もお休み。ほとんどパジャマでの〜んびりと過ごした一日、もうそろそろジョ・オーの夕食の準備でもするかなーと思っていた矢先に下の玄関のベルが鳴った。イヤな予感…と思ったらやっぱりジョーの両親だった。一瞬にしてのんびりムードはどこへやら。私はひとりでベッドルームへ引っ込んだ。誰に限らず、私はこの“奇襲"がものすごく苦手。せめて30分前に電話1本でもしてくれたら。孫の顔が見たい気持ちは分かる。かわいがってくれるのは嬉しい。奇襲にはほとんど、昼寝か仮病を決めこむ私って変わり者なんだろうか、悪い嫁なんだろうか。
日系スーパーで買ってきたダイコンでお味噌汁を作ったら、ジョ・オーに大ウケ。最近ではうちの前の食料品店でもダイコンを売るようになったので頻繁に作るようになった。細長く切ったダイコンを一本ずつ手でつまんで食べる。もっともっととせがむのであげると、かなりの量を一気に食べちゃう。意外なのは、ジョーにもかなりウケたこと。こういうはっきりしない味は嫌いだと思ったんだけどなー。ヘンなものが好きなふたりである。
放っておくとおっぱいに吸いついてばかりいるジョ・オー。試しに「もうおっぱいは終わりよ。ダメダメ」とちょっと悲しい表情で言ってみた。すると、予想外にもシャツを元に戻して、私の目をじっと見ながら「ダメなの?」という顔。情緒に訴えると子供は言うことをちゃんと聞くというのは本当なのね。3時間後また同じ調子で、「ママ寒い。おっぱい痛い」と言うと目にじわりと涙を浮かべながらもシャツを戻した。…就寝時、ジョ・オーはおっぱいが欲しくてたまらず、もう大泣き。仕方ない。かくして、ジョ・オーの断乳は6時間でギブアップ。
元ルームメイトのともちゃんが遊びに来てくれた。昼寝中だったジョ・オーは、目覚めると部屋に見慣れない人がいるので「?」という表情。もう何度も会ってるのに、前回会ったのが6ヶ月前だったせいか、はたまた成長したからか、じーっとともちゃんの顔を見つめたまま、なんと10分間ほども身動きせずに突っ立っていた。散歩に出てお茶を飲み、公園まで行って遊び、帰ってからはともちゃんにも慣れて楽しそうに遊び出したので、私はゆっくりと夕食の支度。安心できて信頼できて、ヘンに気を遣わなくてよくて、こういう友達の存在はありがたいもんです。
ダラダラ土曜日。昼まで寝て、特大お好み焼きを作ってジョ・オーと食べた。その後は、ジョ・オーの相手をしながら読書。昨日ともちゃんと交換した本を一気に3冊読んでしまった。それにしても、ジョ・オーは私から半径1メートル以上はぜったいに離れない。ぴったり体をくっつけて、甘えてきたり、話しかけてきたり、キスしてきたり。すごい密着度だ。んもう、静かに読ませてよ〜と思いながらもちょっと嬉しかったりして。そして、でもこの子もいつかは私のもとから離れて行くんだよなぁ、と静かに思った。
マイペースなジョ・オーだけど、最近いきなり脳の吸収力・理解度が増したというのか、教えるとすぐに覚えるようになった。今日は、手を合わせて「ごちそうさま」。キッチンへ私が姿を消すと、「ナァナァ!」。ジョ・オーがこう言うと、私がのれんの間からぱっと顔を出す仕組み。何回でもやる。ジョーは、万歳しながら「だぁ〜っ」と叫ぶとか、意味のないことを毎日教えているけど、ジョ・オーは喜んですぐに覚える。そんなジョ・オーがジョーはかわいくってかわいくって仕方ないみたい。思うに、1歳ちょっとって一番楽しい時期かも。