先輩ママ日記

日本の母が、「カオルちゃんは1才6ヶ月でおむつがはずれて、その後もほとんどオネショをしなかった」と言うので思わず、うっそ〜と言ってしまった。後に、今度は義母がジョーに、「ジョーは1才6ヶ月でもうペラペラしっかりと喋っていた」と言ったそうだ。失礼ながらこれにも私は、ウソだぁ…であった。世の母親は大抵、後になって、自分の子供は発達が早かったと言いたい傾向があるのだ。たとえそれが真実にせよ、ジョ・オーが私やジョーのように、もしくは育児書通りに発達していったら、それこそ機械みたいでコワイじゃないの。

今晩と明日一日、ジョ・オーを義両親に預けるため彼の実家へ。。私にはグリーンカードの1年延長スタンプが必要で、明日は午前3時(!)に家を出てマンハッタンの移民局オフィスに行かねばならないため(ジョーが私ひとりでは危ないからついて行くという)。義母は「アメリカ人と結婚したら自動的にアメリカ市民になるんだと思ってたわ」なんて不思議なことを言う。アメリカ市民にならなきゃいけないのならジョーとの結婚はあきらめたと思うし、今後もアメリカ人になるつもりは毛頭ないんですよ、お義母さん。

予定通り、午前3時にジョーと家を出て4時に移民局オフィスに到着。もう長蛇の列。あと1時間ほどでビルディングのなかに入れそうという頃、見知らぬ男が私の前にいきなり立っていた。私の前は黒人の女性だったはず。ジョーが私を制して代わりに訊いてくれた。男は「俺に質問してるんじゃないよな?」の一言を皮切りにジョーにもう罵り罵り…の嵐。ジョーは両手をしっかりポケットに入れたまま静かに相手を見つめるだけ。そのうち、警官が見回りにやってきたので状況を説明すると、周りの人も「そいつはそこにいなかった」と応援してくれ、男はその場でどたばたと取り押さえられ手錠をかけられ連れて行かれてしまった。NYってやっぱりコワイ…と思った瞬間であった。午前10時30分、無事スタンプゲット。やれやれ。

今日もジョーに、「カオルはジョ・オーを甘やかし過ぎ。ジョ・オーを赤ちゃん扱いし過ぎる」と言われた。「甘やかす」の定義にもいろいろあるだろうし、子供を甘やかすことにも賛否両論あるだろうが、私は私なりにジョ・オーを甘やかすと決めている。自分の要望や意見がはっきり言えるようになるまでは、私にとってはまだベイビー。気の済むまで抱っこもするし、泣けばとんでいくし、危険でなければできるだけ何でもやらせちゃう。そのベイビーぶりに「いい加減にしてよ〜」と思うときもあるけど、やっぱり私はジョ・オーの唯一の“甘えていい場所"でありたいのである。

昨日の夜は10時に、いきなり麻酔がかかったようにソファで眠りこけてしまった。その間に、ジョーがキッチンの片付けとジョ・オーをお風呂に入れてくれたらしい。0時に体を引きずるようにして寝室へ。夜中に2回、ジョ・オーが「ウォーター、ウォーター」と言いながらむっくり起きたけれど、声は聞こえていても体がついていかない。ジョーが起きて水をあげてくれた。私が眠ってしまうと、ジョーはぜったいに起こさないで眠らせてくれる。感謝。

3人でスプリンクラーのある近所の公園へ。ジョ・オーもびしょびしょになりながら遊ぶ。それにしても、明らかに太り過ぎの子が多過ぎる!どう見ても小学校低学年くらいの女の子なのに、おなかの肉がむっちりスカートからはみ出していたり、赤ちゃんでも太ももがこすれ合って痛そうだったり。そういえばニュースで、「子供の肥満はいまや社会的問題というより“社会的危機"だ」と言っていたっけ。アジア系人種にも肥満は増えているというからコワイ。すべてはこのアメリカの偏った食生活に原因あり。ジョ・オーにはますます和食を食べさせようと思う今日この頃。

日本のニュースで、深刻化する日本の少子化について特集していた。今や平均出生率はたったの1.39人!将来日本の労働力はどうなるのか、というのが懸念される点らしい。街頭インタビューでは男性会社員が、「もっと欲しいけれど、やっぱり経済的な問題を考えると…」と言っていた。そんな世情に反し、少なくとも3人、もし4人できたらバンド結成!楽しいぞぉ!と子作りには楽観的な我が夫、ジョー。あと2〜3年のうちに大金持ちになるから大丈夫らしい(本人談)。ほんと?