男の子脳、女の子脳

【第1回】しつけも接し方も大きく違う、男の子の脳と女の子の脳

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一般的に、女の子のほうが育てやすく、男の子の育児は手こずる……と言われていますが、それは育児を担う母親目線での話なのかもしれません。

なぜなら、男性と女性とでは、脳の構造に大きな差異があるからです。

そのヒミツを知れば、育児の悩みを解決する糸口が見つかるはずですよ。

男の子と女の子の違いは子育ての差?

子どもに与えるおもちゃ。
あなたはどんなものを選んでいますか?

男の子であれば車やロボットのおもちゃ、女の子であれば人形やおままごとセットなどではないでしょうか。

これはごく自然なことで、男の子に人形を与える人はまずいないと思います。

では、これを逆にしてみたらどうでしょう?
男女の差異はなくなるのでしょうか?

それは違います。

男女の差異はこのように、親が作り上げたもの、社会が作り上げたものと考えられていたこともあるそうですが、さまざまな研究によりに違いがあるということがわかってきました。
【第1回】しつけも接し方も大きく違う、男の子の脳と女の子の脳

脳の違いを作っているのは「遺伝子」

左脳と右脳とでは役割が違うといわれています。

左脳は言語をつかさどり、右脳は空間移動や心的イメージといった空間認知機能をつかさどるといわれています。

例えば、左側の脳に卒中が起きると、右側の脳で卒中が起こったときよりも、言語認知機能が失われやすいのだそうです。

しかし、これは男女ともに当てまることではないといいます。

右半球に卒中を起こした男性は言語性IQの低下はほとんどみられませんが、女性は右半球に卒中を起こした場合でも言語性IQの低下がみられます。

これは、女性が言語のために脳の両方の半球を使っているということになります。

このような差異が生じるのは、染色体によるものだと最新の研究でわかっていることで、つまり、脳の違いは遺伝子によって組み込まれたものといえるのです。

【参考書籍】
男の子の脳、女の子の脳―こんなにちがう見え方、聞こえ方、学び方
レナード サックス(著), Leonard Sax (原著), 谷川 漣 (翻訳)

公開日:2015/06/04