子宮頸ガン
読み方
しきゅうけいがん
症状の説明
子宮頸部(子宮に入り口あたり)に発生するガン。性交渉でヒト・パピローマウィルスに感染することによって、発生する。
ヒト・パピローマウィルスは、性交経験のある女性の約80%に感染経験があるとも言われる、ありふれたウイルス。
ふつうは感染しても自分の免疫によって排除できるが、一部の人で感染が持続し、5~10年かけて細胞が変化してガンを発症する。
初期なら、子宮の入り口を切り取る「子宮頸部円錐切除術(しきゅうけいぶえんすいせつじょじゅつ)」によってほぼ完治し、その後、妊娠・出産も可能であるが、流早産などの異常にじゅうぶん注意すること。
ガンが進行すると子宮全摘出や放射線・抗がん剤治療が必要になったり、全身に転移して命を落とすこともある。
妊娠初期の健診時には、子宮頸ガンの検査を行う。検査の結果、初期のがんが発見されたら、妊娠を継続しながら、子宮頸管を切り取る円錐切除術や、レーザー照射による治療を行う。
進行ガンの場合は、人工早産、帝王切開などで赤ちゃんを取り出すケースもある。
ガンの進行状況、母体や赤ちゃんの状態によっては、妊娠を中断しなければならないこともある。
(2009年10月から掲載)