妊娠中の食生活は?
つわりも治まってきて、がぜん食欲がわいてきます。でも妊娠後半に向かって体重はどんどん増えていきますから、いまここで一気に増やし過ぎると、さまざまなトラブルのもと。
あとで妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)になったり、妊娠線が広がったり…と後悔する結果になりかねません。おなかの赤ちゃんのためには、質のよい材料とバランスのよい栄養が大切。
まずは日ごろの食生活をチェック。油っこいものや肉料理が多い人は野菜中心に。外食やできあいのお惣菜を買うことが多い人は、できるだけ手作りの薄味を心がけて。
間食が多い人は食べ過ぎに注意。散歩に出たりして気分転換をはかりましょう。
赤ちゃんに特に必要な栄養
赤ちゃんの分まで食べなさい、と言われますが、実際、赤ちゃんはそんなにたくさんのカロリーを必要としていません。妊娠初期なら+50kcal、中期は+250kcal、後期は+500kcal多いだけ。
だから、カロリーよりも栄養素に注目! 不足しがちなのは、赤ちゃんの体を作るたんぱく質や骨を作るカルシウム、血液に必要な鉄分など。良質のものを積極的に摂りましょう。
たんぱく質
必要量は、妊娠する前の約1.2倍の60gです。魚はアジ、サバ、イワシなどの青魚やサケなどがおすすめ。豆腐や納豆などの植物性のたんぱく質も摂りましょう。
カルシウム
妊娠中の全期間を通して、妊娠前と同量の600~700mg必要です。でも日本人の平均的な摂取量は250mgほど不足しているんです。牛乳や、しらすなど骨ごと食べられる小魚や干しえびのほか、小松菜や春菊、豆腐などの大豆製品、ひじき、わかめなどの海藻も食べましょう。
鉄分
妊娠前の約2.2倍にのぼる、23.5mg必要です。あさりや牡蠣、青魚、レバーや牛肉の赤身に含まれる動物性鉄分と、ひじきやゴマ、小松菜、ほうれん草などの植物性鉄分の両方を摂りましょう。
(参考:妊産婦のための食生活指針[平成18年2月])