妊娠力ダウンの4大悪を知ろう!

気づかぬうちに妊娠力を下げる生活をしてるかも!?まずは敵を知りましょう!

1.ホルモン分泌の乱れ

女性に生理や排卵があるのは、「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」という2つの女性ホルモンがちゃんと分泌されているおかげ。これらのホルモンは、脳の視床下部から指令を受取った、脳下垂体という場所で分泌されています。

ところが、疲労が長く続いたり、ショックなことがあったり、無理なダイエットなどで心身に強いストレスを受けると、視床下部が「緊急事態だ!」と判断。副腎皮質刺激ホルモンなどの“ストレス適応ホルモン”を分泌して、脳下垂体に働きかけ、体を興奮状態にします。ストレスに対処するため、戦闘モードになるわけです。

この状態が長く続くと、脳はストレス適応ホルモンを分泌するのに精一杯になって、女性ホルモンをうまく分泌できなくなります。「今は妊娠・出産どころではない」と判断するんですね。その結果、排卵が遅れたり、生理不順や無排卵月経になったりするのです。

ちょっとしたストレスで排卵が遅れたり、月経周期が変わったりするのはよくあることですが、それを甘くみてストレスを放置しておくと、脳は本来のホルモン分泌のリズムを取り戻すことができなくなって、妊娠しにくくなってしまうのです。

2.自律神経の不調

脳の視床下部は、「自律神経」をコントロールする場所でもあります。自律神経は、心臓の鼓動を早めて血圧を上げるなど心身を活動的にさせる「交感神経」と、緊張をゆるめてリラックスするように働きかける「副交感神経」からなっています。

「交感神経」と「副交感神経」は、シーソーのような関係です。どちらかが活発になると、もう一方がそれを抑えてバランスを保ち、生命が維持されています。このバランスは自分の意志でコントロールできません。

自律神経のバランスは、ストレスや疲れなどで崩れやすい、繊細なもの。アンバランスになると、冷えやむくみ、多量の汗をかくなどの身体的な症状のほか、イライラする、やる気が出ない、気分が落ち込むなど精神面にも影響が出てきます。

自律神経とホルモン分泌は、脳の指令塔が同じ場所にあるために、互いに影響を及ぼしやすいのです。自律神経のバランスの乱れから、ホルモン分泌に影響が出て、月経不順になることも珍しくありません。

3.活性酸素の増加

活性酸素は、体を老化させたり、癌や生活習慣病などさまざまな病気を引き起こす犯人として、近年注目されている物質です。

活性酸素は、酸素が体内で他の物質と結びついて自然発生するものです。分子の構造は酸素と似ているのですが、酸素よりも強い酸化力をもっていて、よく「体のサビ」に例えられます。

酸素を吸って呼吸する生物の体内には、必ず活性酸素があります。でも、これが大量発生すると、細胞にダメージを与えると考えられているのです。これが、いわゆる「老化」。また、活性酸素はDNA(遺伝子)を酸化させて、細胞を変質させることがあり、これがガンの発生に影響しているという説もあります。

赤ちゃんの元である「卵子」や「精子」も、それぞれ1つの細胞。活性酸素は、この大切な卵子・精子の質を低下させ、また受精卵のベッドとなる子宮内膜の状態も悪くします。

活性酸素は、体内に有害な物質が入ったときや、紫外線、激しい運動、喫煙や飲酒、そして強いストレスが原因で、大量発生します。だから「活性酸素をできるかぎり発生させない生活」が大事なのです。

4.体の冷え

なかなか妊娠しない人に、冷え性の人が多いようです。夏は冷房で、冬でも冷たいものを飲食することが多い時代――体が冷たさに慣れてしまって、芯から冷えていてもなかなか気づかないのです。

冷えると血流が悪くなるため、卵巣や子宮への栄養補給を滞らせるとともに、妊娠に関係するホルモン分泌の流れも悪くします。また、流れずにたまった血が塊になって、子宮筋腫や子宮内膜症につながるという説もあります。女性にとって、冷えは大敵です。

(2007年9月から掲載)

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  1. 不妊治療は“妊娠のお手伝い”
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