精液や精巣を調べる。男性が受ける検査とは

精液検査

顕微鏡を使って精子の状態を調べる検査。クリニック内(専用の部屋やトイレ)で、マスターベーションをし、専用の容器に精液を採取します。自宅で採取したものを持って行くこともできます。

精液の量、1ml中の精子数、運動率、奇形率などを調べ、妊娠が可能な精子の状態かどうかを判断します。健康な男性は1mlあたり4000万以上の精子が含まれています。

精子が少ない「乏精子症(ぼうせいししょう)」、精子が全くない「無精子症」、奇形精子が多い「精子奇形症」、精子に元気がない「精子無力症」などがわかります。

体調によって精子は増減するものなので、検査した日にたまたま結果が悪かっただけのこともあります。何度か検査しても数値が思わしくない場合は、泌尿器科での精密検査を勧められることもあります。

精巣検査

精液検査で問題があった場合は、精巣(睾丸)を詳しく調べる検査をして原因を探ります。泌尿器科で受けることが多いのですが、男性不妊治療に力を入れている産婦人科でも検査を実施しています。

まず触診などで精巣の状態をチェック。その人の症状に合わせて、精管に造影剤を入れてレントゲン撮影する「精管精嚢造影検査(せいかんせいのうぞうえいけんさ)」や、陰嚢(いんのう)を切開して精巣の組織を採取し、精子がいるかどうか検査する「精巣生検(せいそうせいけん)」をします。

「精巣生検」では、検査と同時に精巣の一部を回収し、精子を採取する「TESE(精巣内精子回収法)」を行うのが一般的です。採取した精子は冷凍保存し、顕微授精につかいます。

(2008年3月から掲載)