不妊治療、初診時に行うことは?検査と治療の方法とは

不妊の検査は、治療と同時進行

なかなか妊娠できないときは、「排卵がうまくいっていない」「精子が少ない」「卵管が詰まっていた」など、いろいろな原因が考えられます。だからまず、検査をして原因究明からスタート!

不妊の検査はたくさんの種類があるので、一度に全てを受けるのは無理。月経周期によって検査できる項目もちがうので、一通りの検査をするのに、だいたい1~3ヵ月ほど時間がかかります。

排卵日に合わせてセックスする「タイミング法」や、薬を使って排卵させる「排卵誘発」での治療をしながら、同時進行で検査を進めていくことが多いでしょう。どういった検査をどのような順番でするかは、その人の症状や病院の方針によってもちがいます。

不妊治療は検査と治療の境目がかなり曖昧。卵管に薬剤を入れて撮影する「卵管造影検査」で、詰まりがちだった卵管が通って、自然妊娠することもあります。

体外受精にトライしたときにはじめて、精子の機能にトラブルがあって卵子に結合できない「受精障害」が見つかることも。いろいろ検査を受けても特に原因が見つからないケースも不妊全体の4割にのぼります。

基礎体温をつけよう

朝起きたときの体温(基礎体温)の記録はとても大切です。

医師は基礎体温から、排卵されているか、ホルモン分泌に問題がないかなどを読み取ることができるので、今後の検査・治療の方向性を決める上で貴重な情報になるのです。

初診のときに3ヵ月分の記録を持参できるとベターですが、1~2ヵ月分でもOK。

普通より細かい目盛りの「婦人体温計」を使って測り、基礎体温表に記録しましょう。

不妊治療、初診時に行うこと

初診の場合、まず問診票に自分の情報を記入します。内容は病院によって違いますが、受診の理由や、月経周期・最終月経など生理の情報、夫婦生活のこと、妊娠・出産・中絶歴、持病、手術・大病の経験などについて書きます。家族の病歴などを書く場合もあります。

その後、診察室に入り、問診票や基礎体温などを元に、医師からより詳しい質問(問診)があります。気がかりなことがあったら、自分からも積極的に質問や相談をしましょう。

内診や超音波検査など基本的な検査をし、今後の治療や検査について説明があります。

(2008年3月から掲載)