産後の月経再開のめやす
産後、月経が再開する時期は、人によってさまざまです。
出産後は、脳の下垂体から、おっぱいを出すための「プロラクチン」というホルモンが分泌されます。赤ちゃんがお母さんの乳首を吸うと、その刺激でプロラクチンがさらに分泌されて、ますますおっぱいが出るしくみになっています。
プロラクチンは母乳を分泌すると同時に、排卵を抑制して卵巣のはたらきをストップさせる働きがあります。そのため、出産後しばらくは月経が起きにくいのです。
ミルク育児の人は、比較的プロラクチンが低下しやすく、産後1~3ヵ月ほどで月経が再開 します。一方、母乳育児の場合は産後半年までに再開する人が多いのですが、個人差が大きく、授乳中は再開しない人もいれば、出産直後でも再開する人もいます。
授乳のさせ方や頻度によっても違ってくるでしょう。例えば、1日に1回とか夜だけ授乳する人は、早く再開します。また、離乳食が始まると授乳回数はだんだん減ってくるので、再開しやすくなります。
授乳をやめてからも、すぐに月経がはじまらないこともあります。原因としては、もともと月経不順だったことや、プロラクチンというホルモンの影響が完全に消えていないことなどが考えられます。
授乳をやめたのに月経が再開しない場合や月経不順が続く場合は、3ヵ月ほど様子をみてみましょう。それでも月経が再開しない場合は、受診して原因を調べてもらいましょう。
(2011年2月から掲載)