双子&三つ子の妊娠・育児を乗りきる6つの心構え

がんばらない、楽しむ、困ったら家族に!

妊娠・育児を前向きな気持ちで乗り切るコツは、「がんばらない、楽しむ、困ったら押しつける」!特に双子ちゃん、三つ子ちゃんのママは、2倍も3倍も大変ですから、他のママ以上にこの3つを心がけましょう!

日本では辛くても歯を食いしばってがんばるのが美徳とされていますが、毎日毎日100点を取り続けることなんて、不可能です。妊娠・育児は、がんばっても思い通りにならないことがたくさんあります。

無理を重ねてがんばり続けた結果、体を壊してしまったり、心がポキンと折れてしまっては、何の意味もありません。

子どものできない部分を見て嘆くより、ちょっとずつちょっとずつ成長していくわが子の姿を楽しむ!辛くなってきたら、夫や実母など家族にすぐに助けを求めて、周りを頼る!

毎朝「がんばらない、楽しむ、困ったら押し付ける」と呪文のように唱えて、実践しましょう!

助けてくれる人を確保

実際の育児に入ったら、ママはてんてこまい! 同時に泣かれるとどうしたらいいか困ってしまうし、かといって、順番に泣かれたらママが休む間もない!

それでなくてもおなかの中で2人、3人育ててきたママの体は、がんばったぶん、疲れています。

全部を1人でやるのは無理と割り切って、手助けしてくれる人を事前に確保しておきましょう。パパの手助けも必要だし、実母、義母、姉妹など身内の援助があると心強いですね。

それが無理なら保健所や自治体にも相談してみて。今はほとんどの自治体でファミリーサポートセンターなど子育て支援の施設・制度が整ってきています。きっと救いの手を差し伸べてくれるはずです。

最初の数カ月の出費は仕方ないと割り切って、ベビーシッターや家事の手伝いをプロに依頼するのも一つの手です。

また、双子の赤ちゃんを持つ親の会やサークルに、妊娠中から参加しておくと、先輩ママたちの苦労と知恵がわかり、とても参考になります。インターネットで検索すると近くの会が見つかるはずです。

NICUは一番安全な場所!

双子や三つ子の赤ちゃんは、ママの一つのおなかに何人も入っていたわけですから、予定より早く生まれたり、小さく生まれることが多いものです。

そのため、まだ未熟な赤ちゃんを守るためにNICU(新生児集中治療室)に入院することもあります。病院や、赤ちゃんの状態にもよりますが、だいたい出生体重2000gが境界線となるようです。

生まれたばかりの赤ちゃんが集中治療室に入院というと、不安になったり自分を責めたりするママも多いのですが、そんな必要はありません! 赤ちゃんの命を守るために一番安全な場所にいるわけですし、また、ふつうの妊娠の2倍がんばったママの体を休めるチャンスでもあります。

まめに赤ちゃんの様子を見に行って、話しかけたり抱っこしたりして赤ちゃんを勇気づけ、成長を見守ってあげましょう。

赤ちゃんの具合によっては、ママのおっぱいを搾乳してあげたりすることもできるし、また、24時間面会、看護師さんが連絡ノートを書いてくれる病院も増えています。

家事の引き継ぎを入念に

多胎妊娠の場合、急に入院したり、入院生活が長引くことも予想されます。いつママが留守になっても大丈夫なように、仕事や家事の引き継ぎやフォローの体制を早め早めに整えておきましょう。

特に上の子がいるママは、急な場合は誰に預けるのか、幼稚園・保育園の送り迎えをどうするかなど、いろいろなことを想定して確実に準備をしましょう。

留守を守ってくれるパパにも、日用品の置き場所から各種料金の支払いまで、たくさんのことを伝えておかなくてはなりません。

妊娠後期に入ると急な体調の変化で入院ということもあり得るので、中期のうちに1カ月くらいかけて一緒にシミュレーションしておくといいですね。

出産準備は2倍いらない?

双子ちゃんとわかったら、なにもかも2人分揃えなくちゃ…と思ってしまうかもしれませんが、実はそうでもないんです。

赤ちゃんの成長は早く、肌着やウエアなどサイズもどんどん変わります。双子ちゃんなら1.5人分、三つ子ちゃんでも2人分をどんどん着回せば間に合います。

ベビーバスも一つで十分。ベッドや布団も各家庭の生活スタイルに合わせて考えてみましょう。大人の布団を横に敷いて並べて寝かせるという方法もあります。

レンタルやリサイクルなども上手に利用しましょう。

多胎サークルをチェック!

育児をする上で助けになるのは、同じ立場の人と共感し合い、必要な情報をキャッチすること。そこでお役立ちなのが、子育てサークルです。ほとんどの自治体には、双子ちゃん、多胎ちゃん専門のサークルがあるはず。

他のママにはなかなかわかってもらえない双子・三つ子ならではの悩みや不安も共感してもらえます。また、手早く家事や育児をするためのテクニックや、上手な手の抜き方、ストレス解消法など、経験者だからこその知恵や心強いアドバイスをくれるでしょう。

ママの気分転換にもなりますし、洋服やグッズのお下がりをもらえちゃうことも!?

近所で多胎児サークルを捜したい場合は、役所(母子保健課や福祉課など)や保健センター、育児支援センター、社会福祉協議会などに問い合わせてみて!

(2008年7月から掲載)