晩婚化で増えるリスク

日本では少子化が問題になっていて、2005年の合計特殊出生率(一人の女性が産む子どもの数を示す数値)は、1.25になってしまいましたが、結婚している女性が産んでいる子どもの数は変わっていないんです。

どういうことかというと、結婚して30歳の人が持っている子どもの数と、40歳の人が持っている数、20歳の人が持っている数は、この20~30年間あまり変わっていない。

変わっているのは、女性の結婚年齢が30年間で3歳上昇していることと、結婚しない女性が増えたことなんです。

女性が高学歴になるのはいいのですが、問題は高学歴になって大企業で働く女性が子どもを産んでも、何の評価もされないことなんです。むしろマイナスの評価になってしまうことです。

昔は子どもをたくさん産むのが女性のステイタスだったけれど、そうじゃないなら、子どもはいらないわ、となってくるわけです。

結婚年齢が遅くなると、高齢出産になり、当然不妊症も増えてきます。少子化で昔に比べて分娩数は減っていても、高齢になったぶん、リスクのある妊婦さんが確実に増えているのです。

(2006年9月から掲載)