アルコールの大量摂取は危ない

薬が赤ちゃんの脳の発達に影響しないか、気にする人はとても多いのですが、この関係を調べるのもとても難しいことです。

赤ちゃんの体の異常は超音波検査や出産直後に分かるので妊娠中に起こったことが明らかですが、自閉症などのメンタルな異常は、わかるまでに年月がかかります。

妊娠中のこと、お産のときのこと、生まれてから病気をしなかったか、高熱を出さなかったか、遺伝的な背景がないか、育てられた環境はどうか、といったいろいろなことがかかわってくるので、妊娠中に飲んだ薬の影響を特定するのは、ほとんど不可能に近いんです。

精神科で使う薬のうちの何種類かは、飲んだ人たちの子どもが7~8歳になるまでフォローして調べているものもあります。

今、それで問題があるとわかっているのはアルコールです。大量のアルコール摂取は、胎児アルコール症候群といって、子どもの情緒や精神発達に影響を与える可能性があります。

ですから妊娠がわかったら、タバコ同様、お酒もやめましょう。

(2007年9月から掲載、2014年11月改訂)