血液型検査(ABO型・Rh型検査):妊婦健診の検査
検査の目的
妊娠中に胎盤がはがれたり、分娩後に子宮がちゃんと収縮しなかったりすると、大量に出血する場合があり、緊急に輸血が必要になります。輸血は同じ型の血液でないとできないのが原則。違う型の血液が混じるとショック死を引き起こすおそれもあります。そうした万一に備えて、血液型を判定しておきます。
血液型の分類法は数百種類もあるのですが、一般的にはABO式とRh式の2方式で分類、識別されています。ABO式にはA型、B型、O型、AB型の4種類、Rh式には(+)と(-)の2種類があり、両方式で同じ種類の血液、つまりA型Rh(+)の人にはA型Rh(+)の血液しか輸血できません。
注意が必要なのは、Rh式血液型でRh(-)と出た場合です。日本人のほとんどはRh(+)で、Rh(-)は約0.5%と少数派。このため輸血が必要な時に、その血液量をどうやって確保するかを考えておかなくてはいけません。珍しい血液型の人の場合は、自分の血液を貯めて輸血に備えることもあります。
また、ママとお腹の赤ちゃんとの間でRh式血液型が違う場合、例えばママがRh(-)で赤ちゃんがRh(+)の場合は、トラブルが起こることがあり(血液型不適合)、それを防ぐ治療が行なわれます。
検査する時期
妊娠初期(妊娠4~12週)
検査の方法
血液検査
検査の結果
ABO式血液型:A型/B型/0型/AB型のどれか
Rh式血液型:Rh(+)、またはRh(-)
(2012年9月から掲載)