GBS検査:妊婦健診の検査

検査の目的

GBSは「B群溶血性レンサ球菌」という細菌のこと。常在菌といって私たちの体のどこにでもいる細菌です。弱い菌なので妊婦自身には何も悪さをしませんし、抗生物質がよく効きます。ただし、GBSの抗体(免疫)を持っていない、あるいは持っていても少ないママから生まれた新生児にとっては、非常に危険な細菌。肺炎や敗血症、髄膜炎などの症状が出る恐れがあります(新生児GBS感染症)。発症すると短時間で症状が重くなったり、ときには赤ちゃんの命を奪うこともあるので、予防が非常に大切です。

赤ちゃんに感染する心配があるのは、経膣分娩で赤ちゃんが母体の産道を通過する時です(産道感染)。このため検査結果が陽性だった場合は、経膣分娩時に抗生物質の点滴を行ないます。陣痛開始前に破水した場合や、経膣分娩を試みて途中で帝王切開になった場合も、感染の可能性があるため点滴治療が行なわれます。こうした予防策を講じても、稀に赤ちゃんに感染してしまう場合もあります。また、早産を引き起こす原因となることもあり、妊娠中から治療していく場合もあります。

検査する時期

妊娠後期(33~37週)

検査の方法

検査器具(綿棒)で、膣の入り口付近と肛門の周囲をこする。

検査の内容

培養検査でGBSの有無を調べる。

検査の結果

陰性(-)、または陽性(+)。

(2012年9月から掲載)

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