その他の血液検査:妊婦健診の検査
妊娠中はとくに腎臓と肝臓に負担がかかりやすく、注意が必要です。できれば、血液中に含まれるクレアチニン、尿素窒素、尿酸などの値から「腎機能」を、また肝臓の細胞内にある酵素の値などから「肝機能」を、それぞれ妊娠初期の血液検査時に調べてもらいましょう。なかでも血液中を循環し、栄養の補給や物質の輸送、免疫などに重要な働きをしている「総タンパク(TP)」と、肝臓で合成され腎臓でろ過される「アルブミン(Alb)」の数値を知っておくことが大切です。
健康状態の個人差は大きいものです。妊娠初期に自分の基準値をあらかじめ把握しておくと、妊娠後半の再検査時に自分のベースの数値と比較ができ、妊娠によって体に負荷がかかってきていないかが正確に分かります。
さらに、分娩時の大量出血に備えて、血液の固まりやすさを調べる「血液凝固検査」も受けておくと安心です。
(2012年9月から掲載)