小児科学会推奨!接種スケジュール
近年、「ヒブ」や「小児肺炎球菌」「ロタウィルス」などワクチンの種類が増え、スケジュールを組むのは、ちょっとした大仕事。「赤ちゃんが生まれたらすぐに予定を立てる」というくらいの心構えでいきたいものです。
多くの予防接種を効率よく受けていくには、早めにスタートするしかありません。生後2ヵ月の誕生日に、最初のワクチンを受けられるよう準備できればベストです。このとき、「ヒブ」、「小児用肺炎球菌」、「ロタウイルス」、「B型肝炎」の同時接種をするのがおすすめです。
スケジュールを組む上でのポイントは、地域で流行している感染症があれば、その予防接種を優先することです。また、季節性のものは先取りするとよいでしょう。冬になる前に「インフルエンザ」、夏になる前に「日本脳炎」と、流行シーズン前に受けておきたいものです。
「BCG」は集団接種で日程が決められている場合もあるので、あらかじめ確認して、予定に組み入れておきましょう。
一度予防接種を受けると、次の接種するまで一定の期間をあけることになっています。別のワクチンを接種する場合は、生ワクチンは中27日、不活化ワクチン(トキソイドを含む)は中6日です。また、同じワクチン同士の場合は、それぞれ決められた接種間隔があるので注意が必要です。
スケジュールについて、わからないことや心配なことは、かかりつけの小児科医に相談しましょう。
おすすめ接種スケジュール:~11ヵ月
日本小児科学会が推奨しているモデルスケジュールを紹介します。生後2ヵ月になったらすぐに接種できるように、医療機関に予約しましょう。
※子どもの体調や、流行している病気によって、ワクチンの優先順位やスケジュールは異なります。
生後2ヵ月
「ヒブワクチン(1回目)」「肺炎球菌ワクチン(1回目)」、「B型肝炎ワクチン(1回目)」、「ロタウイルスワクチン(1回目)」を同時接種。
生後3ヵ月になり、かつ、前回接種から4週間後
「四種混合ワクチン(1回目)」、「ヒブワクチン(2回目)」、「肺炎球菌ワクチン(2回目)」、「B型肝炎ワクチン(2回目)」、「ロタウイルスワクチン(2回目)」 を同時接種。
4週間後/生後4ヵ月頃
「三種混合ワクチン(2回目)」、「不活化ポリオワクチン(2回目)」、「ヒブワクチン(3回目)」、「肺炎球菌ワクチン(3回目)」、「ロタウィルスワクチン(3回目)」を同時接種。
1週間後/生後4ヵ月頃
「BCGワクチン」
※BCGの接種時期や、BCGと他ワクチンの同時接種が可能かどうかは、市区町村によって異なる。可能なら、四種混合ワクチンと同時接種を。
4週間後/生後5ヵ月頃
「四種混合ワクチン(3回目)」、「B型肝炎ワクチン(3回目)」
おすすめ接種スケジュール:1歳~就学前
日本小児科学会が推奨しているモデルスケジュールを紹介します。
※このスケジュールにはポリオが含まれていません(市区町村によって時期が異なるため)。
※子どもの体調や、流行している病気によって、ワクチンの優先順位やスケジュールは異なります。
1歳の誕生日頃
「麻疹・風疹混合ワクチン(1回目)」、「水痘ワクチン(1回目)」、「おたふくかぜワクチン(1回目)」を同時接種
4週間後/生後1歳1ヵ月頃
「肺炎球菌ワクチン(4回目)」「四種混合ワクチン(4回目)」、「ヒブワクチン(4回目)」
1歳半~2歳前
「水痘ワクチン(2回目)」
3歳~4歳
「日本脳炎ワクチン(1回目)」の1~4週間後に(2回目)、その1年後に(3回目)。
5歳~7歳未満
「おたふくかぜワクチン(2回目)」
就学前
「麻疹・風疹混合ワクチン」(2回目)
(2012年5月から掲載、2014年4月改定)