2月:節分・立春
節分って、なに?
節分とは季節の分かれめ、節目という意味。今は立春の前日だけを節分といいますが、昔は二十四節気の立春、立夏、立秋、立冬の前日をそれぞれ節分といい、年に4回ありました。
しかし、中でも立春前日の節分は特別です。立春はまさに、「春が立つ日」。寒さが最も厳しいころですが、だからこそ、これからは少しずつ暖かくなる。「立春」は新しい春、新しい1年が始まる日――。旧暦では、この立春の前後がお正月ですから、このときの「節分」は、つまり冬の終わり、1年の最後の日、というわけです。
「鬼は外~! 福はうち~!」
節分の豆まきは、冬将軍の鬼、邪気を追い払って、新しく始まる1年のために福を呼び込む、とても意義深い行事です。
豆をまくのは、新年を迎える宮中行事「追儺(ついな)」という災いを追い払う儀式がルーツ。豆は「魔目」に通じ、魔の目を打つ霊力があるといわれています。
二十四節気って?
現代のカレンダーは、太陽を基準として作られた「太陽暦」が採用されていますが、江戸時代までは、月の満ち欠けを基準にして作られた「太陰太陽暦」を使っていました。
二十四節気(にじゅうしせっき)とは、1年を24に区分けした節目の日。
昔は農耕や生活の目安として活用されていましたが、今でも季節感を表す言葉として用いられています。
節分の儀式入門
豆まきの作法
煎った大豆を升に入れ、玄関からスタート。「鬼は外」を2回唱えながら内側から外に向かってまきます。次に「福は内」と唱えながら家の中に向かってまきます。各部屋の窓からも同じように豆をまきます。豆をまいたあとは鬼を締め出し、福が出て行かないように戸や窓を閉めて、一年の幸せと健康を願いながら自分の歳の数(または歳の数+1個)だけ豆を食べます。
ひいらぎ挿し
これも邪気を祓うおまじない。焼いたいわしの頭をひいらぎの枝に刺し、軒下や戸口に飾ります。ひいらぎの葉のトゲやいわしのニオイを鬼が嫌うため、邪気が家に入ることを防げると考えられていました。
恵方巻き
最近、関西地方から全国的に広まっている無病息災のおまじない。その年の恵方(よい方角)に向いて、太巻き1本を両手に持って丸かじり! 食べ終わるまでおしゃべりしてはだめ、無言で食べるのがルールです。太巻きの具は七福神にちなんで、7種類。かんぴょう、きゅうり、たまご、マグロ、エビなど、なんでも、好きなものを入れて。家族揃って、トライしてみて!